日本では10年以上に渡って事実上デフレ(物価下落)が続いている。その原因として、日本の中央銀行、すなわち日本銀行による誤った金融政策があることを厳しく批判した田中秀臣氏の著書『デフレ不況 日本銀行の大罪』(朝日新聞出版)が出版された。日本のデフレ不況と日本銀行の関係、またそれを打破する「リフレ政策」とは何か、など多方面にまたがるお話を伺った。 「物価が下がる」というより「私たちの財布の中身が減っている」 ――田中先生のご著書『デフレ不況 日本銀行の大罪』(以下、『デフレ不況』)ですが、「日本銀行(日銀)にはどんなミッションがあるのか」という基礎的なところから入り、その歴史までカバーされていて、通読することでまず「日本銀行とはどういう組織か」が一通りわかる作りになっていますね。棚卸し的というか、田中先生のこれまでの集大成といった感じする本だなと思いました。最初に日本経済の現状についてからお伺
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