≪サンデル・ブームの背景≫ 米ハーバード大の教養コースにおけるマイケル・サンデル教授の人気講義、『Justice(正義)』を元にした本が日韓両国で話題になっている。日本での書名は『これからの「正義」の話をしよう−いまを生き延びるための哲学』。政治哲学、応用倫理学、道徳哲学の分野にわたり、まさに、正義やモラルに関して突き詰めて考えるという内容である。 講義を収録した米国のテレビ番組も、『ハーバード白熱教室』の題名でNHK教育で放送され、本は日韓とも40万部を超すベストセラーとなった。興味深いことに、米国では白熱していないらしい。ランキングに載ったのは放映開始直後の1、2週のみだ。 とはいえ、これだけ「硬い」番組や本がこうも話題になるとは、どこのマスコミ関係者も思っていなかったようだ。火付け役はツイッターでの口コミで、むしろ日韓ではその人気に驚いたマスコミが後追いしている状況だ。 韓国の状況は