竹田青嗣著 『プラトン入門』 筑摩書房 2007年 を読んだ。 アリストテレスの次はプラトンだと思って、例によって原典を避けて入門書を読んだ。 最初通読して全く何が書いてあるのか理解できなかった。二回目は傍線を引きながら読んだ。それで初めてプラトンのイデア論が論理的であることが分かった。 善や美と言うイデアが真の実体であり、我々の五感を通して得られる感覚はその影にしか過ぎないと言う考え方は自然科学に慣れた現代的な感覚からは理解しがたいものがある。美のイデアが個々の美しいものに共通する美の概念であるというのは納得できるが、その本質こそが実体であるとは思えないからだ。 しかし、この本のキーワードである「普遍性」をてがかりにしたら、プラトンの論理構造が一気に分かった気がした。その観点から考えると実体としてのイデアも魂の輪廻も確かに論理的なのだ。 つまりこういうことだ。我々はいろいろな美しいものを
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