中途半端なJリーグの現在 【西部謙司】2009年12月23日 先日、フェラン・ソリアーノ氏にインタビューする機会があった。昨年までバルセロナの副会長だった人で、最近『ゴールは偶然の産物ではない FCバルセロナ流世界最強マネジメント』(アチーブメント出版)という本を出した。ソリアーノ氏は、Jリーグの現状を「とても興味深く見ている」という。プレーうんぬんではなく、経営面で「興味深い」というのだ。 Jリーグは開幕当初、米国スポーツ型の共存共栄主義を採り入れていた。テレビ放映権やグッズの売り上げをリーグで管理して、均等に分配する方式だった。ユニフォームもミズノ社で統一されていた。米国型の特徴は、どこが勝つかわからないように競争を均衡化させることでファンの興味を引きつけ、マーケットを拡大しようというところにある。戦力均衡のためにドラフト制度があり、サラリーキャップを採用する。 しかし、サッカーの