「惜しいシーンがあった時、ため息に近い『あ~』という声ではなく、このスタジアムでは選手を奮起、促す意味で、低音で『ウー』という声にしてみませんか?」 2018年、ガンバ大阪所属の遠藤保仁選手から提案されたこのリアクションはサポーターに定着。スタジアムでの一体感を醸成する上で欠かせない要素となっている。この提案はどのような経緯で行われたのか。そして、この事例から考えるクラブとサポーターの関係性とは。ガンバ大阪広報課所属の奥永憲治氏、施設運営課の松浦悠紀氏に話を伺った。 パナソニックスタジアム完成がきっかけ ――遠藤選手の『ウー提案』は2018年のJリーグ開幕戦から始まったと認識していますが、経緯を教えてもらえますか? 松浦「きっかけは2015年に収録したスカパー!の『GAMBA FAMiLY』という番組までさかのぼります。遠藤選手が『サポーター』というお題でトークする中で、ブラジル留学やコン