名波浩の視点 今季、J1復帰を果たしたガンバ大阪。第4節では「王者」サンフレッチェ広島と対戦した。試合は、前半25分に遠藤保仁のゴールで先制したものの、後半にPKを与えて1-1のドローに終わった。 ガンバは、前節のベガルタ仙台戦も0-0で引き分けた。ボールを奪ってから、攻撃に時間がかかり過ぎたのが問題だった。空いたスペースや相手の背後を突くような人の動きがなくて、無駄な、というか、セーフティーなパスに終始して、敵陣のゴール前までいくシーンがほとんどなかった。 それに比べて、この日はボールを奪ったあとの仕掛けが速かった。前線の選手がピッチを斜めに走ったり、敵の裏を狙ったり、効果的な動きを見せて、後方からうまくパスを引き出していた。パスを出す選手たちも、相手DFラインの背後を突くような、狙いのあるパスを出して何度か決定機を生み出した。チームとして「ゴールに向かっていこう」という姿勢が存分に感じ