「漫画は、読むだけじゃなくて描くのも好きなんですが、やっぱり真っ白な紙に最初から描くのは大変ですよね」。そう語るのは漫画設計支援システム「POM」を開発した小林由佳氏だ。POMは、IPAが開催する「IPAX 2005」で展示されている。 小林氏は、IPAの未踏ソフトウェア認定事業において28歳以下を対象とした「未踏ユース部門」で認定された「スーパークリエータ」。小林氏が開発したPOMには、学生時代に漫画制作に苦心した経験が生かされているという。 「アイデアがポンポン出るように」と名付けられたPOMでは、1万ページ以上の漫画作品をデータベース化し、有名作家と同様のコマ割や構図を利用できるという。まず、「少年漫画」「少女漫画」などのカテゴリを選択すると、カテゴリに応じて「井上雄彦」「鳥山明」「高橋留美子」「あだち充」といった漫画家が表示される。それらを選択すると各作家が描く傾向の高いコマ割や構