2008年6月27日のブックマーク (1件)

  • キャラメルコーンと狂気 - 失踪外人ルー&シー

    小雨の降る中で信号待ちをしていたら、野球帽を被った20代半ばほどの男性が俺の横に並んで立った。左手には赤子を抱えるようにしてキャラメルコーンの袋を持ち、右手はその袋と半開きの口の間でせわしなくキャラメルコーンの運搬作業を繰り返していた。 そして信号を渡り終えて駅につき電車に乗り込む俺のとなりに、偶然にもそのキャラメルコーンガイが座った時、俺はチラリと横目で見た彼の相貌から狂気を読み取った。最近の都会の物騒さを考えると身の危険すら感じた。多くの言葉を交わせる関係ならいざ知らず、我々が他人から色々な情報を読み取ろうとするならば、それは外見を見るしかない。読み取るというか勝手に推測するしかない。推測が容易なパターンもある。例えば君が乗っている電車に出刃包丁を持った男が乗ってきたら、君はできるだけ警戒した方が良いだろう。しかし彼が持っていたのはキャラメルコーンだ。出刃ではない。ならばどうして。俺は

    キャラメルコーンと狂気 - 失踪外人ルー&シー