中小企業女子の笑えない苦悩…AERA:2009年6月29日号 印刷 ソーシャルブックマーク 全国に約420万あり、約2400万人が常用雇用される中小企業。そこで働く女性たちは、大企業にはわからない悩みを抱える。そこは、労働基準法も最低賃金法も及ばない世界なのか。(AERA編集部・古川雅子、斉藤真紀子) この春、10人弱のスタッフしかいないサービス会社が修羅場と化した。きっかけは、事務室でアルバイトの女性がもらしたひとことだった。 「どうもおかしいんですよ。今年に入って、時給換算で100円分は安くなっているんです」 入社10年のベテラン社員のカオリさん(50)も、自分の明細を確認してびっくり。微妙な額だが、やっぱり少なかった。業務に携わる女性全員の給料が減額されていた。 有名大学卒で大手金融での勤務経験もある社長は、60代半ば。ボケたわけでもあるまい。 仕事はしていないが肩書上は「主任」であ