【2005年5月24日 NASA News】 土星探査機カッシーニによる新たな観測によって、土星最大の衛星タイタンの厚い大気の様子が明らかになった。有機物が豊富で、生命誕生以前の地球と同じ化学反応が起きていた可能性を示唆している。 土星探査機カッシーニが撮影したタイタンの画像。(左)人間の目に映る姿とほぼ同じ画像、(中央)近赤外線で捉えた地表の様子を示すモノクロ画像、(右)赤外線及び可視で撮影した画像を合成し疑似色をつけた画像(緑が地表、赤や青が大気の姿)。クリックで拡大(提供:NASA/JPL/Space Science Institute) 「今回の観測結果から、もはやタイタンは、空に浮かぶ点などではなく、地球同様に複雑な世界であることが明らかになった」とNASAの観測チームリーダーは語っている。地球で起きている「極渦」と呼ばれる現象が、タイタンでも発生している証拠が観測されたのだ。極