ここ数年、海外ではフェミニズムに関連する絵本や、子供・ヤングアダルト向けにやさしく女性史などを解説する本がよく刊行されています。サッサ・ブーレグレーンの『北欧に学ぶ小さなフェミニストの本』(岩崎書店)や、ユン・ウンジュとイ・ヘジョンによる韓国の絵本『女の子だから、男の子だからをなくす本』(エトセトラブックス)などは日本語にも翻訳されています。どちらも手軽に読める本です。 子供たちが差別や偏見、セクシュアリティなどについて学ぶことができる本が増えているという点で、こういう風潮はとても良いことです。ほとんどの人間は遅かれ早かれなんらかの問題にぶつかり、人それぞれの生きづらさを抱えるようになります。幼い頃からいろいろなことに疑問を持つ子供もいれば、成長してから壁にぶつかる人もいます。そういう悩みやトラブルに対処するにあたり、幼い頃からこうした情報を提供してくれる本があるのはとても役立つはずです。