埼玉の仕事があって、その途中で未訪だった県立近代美術館に寄ってみる。 今は亡き「黒川紀章」の設計で「椅子の美術館」と呼ばれるほど椅子の名作をコレクションしているという。 北浦和の公園内にあるその美術館を見ると、どうも「暗い」。何か「廃墟」を思わせる負の印象である。 それは何故か?は近づくに連れて分ってくる。 この外壁を放置している感覚が分らない・・・個人の建物じゃない・・・公共建築、それも「美術館」だぜ。 外壁は汚れ、塗装が剥げ落ちている。金物の柵などは錆び放題。 周囲も清掃されておらず、土汚れが酷い。 グレーで統一された暗い配色もまた、「廃墟感」を助長している。 また館内に置かれた名作「バルセロナチェア」も革がすれ色落ちして汚いし マッキントッシュの椅子も塗装が剥げ、痛々しい。 美術館自体の設計も問題で、受付カウンターの正面にトイレがあったり、企画展示室への アプローチも流れがスムーズで