POP[Point Of Purchase] などレタリングをやったことがある人なら理解してもらえると思いますが、たとえば「地上の楽園」と書いてある文字を見て、それと同じ書体で「本日大売り出し」などと書くには、それなりの訓練が必要で、一朝一夕にはできるものではない。 そんなときこの ・矢島周一『増補改訂図案文字大観』(彰文館書店、昭和3年、初版=大正15年)のように「2013字、10体」つまり、10種類の書体でそれぞれ2013文字の見本が書かれていたら、こんなに便利なことはない。手書き図案文字など全くの素人の商店の主でも、見よう見まねでちょっとしたポスターが描けてしまうような気にさせられるに違いない。 そんなふうに思った人がたくさんいたのだろうか、増刷の勢いがすごい。 大正15年3月25日発行 大正15年6月10日再版発行 昭和2年3月15日3版発行 昭和2年6月5日4版発行 昭和3年10
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