R&Dにウォーターフォールアプローチは全く通用しない 現場でまず私たちが直面したのは、「作業を計画通りに積み上げていっても成果が上がるとは限らない」という、これまでのわれわれの常識を覆す事実だった。所定の成果を出すまでの期限に向けて、プランを作り、工程ごとにマイルストンを切り、スケジュール、品質、課題とステークホルダーを管理し、プロジェクトを推進するという基本的な考え方は、通常のプロジェクトとは全く変わらない。が、R&Dのプロセスの基本は「トライ&エラー」である。 たとえば、次の工程に進むために、ある物質の耐熱温度を100度から200度に上げ、かつコストダウンを実現したいといった研究開発テーマがある。そのテーマをクリアするための仮説検証の回数は一体何回になるかわからない。実験して失敗し、また仮説を変更して実験して失敗し、そして成功するといった繰り返しがR&Dだ。 通常、システム構築プロジェ