東日本大震災で被災した栃木県益子町の益子焼展示施設「益子参考館」を復旧しようと、栃木県や町、県内企業などが「益子参考館震災再建基金」を9日に設立する。 元富士ゼロックス会長の小林陽太郎日本民芸館館長が発起人代表を務める。同館は陶芸の人間国宝・浜田庄司氏の民芸活動や益子焼の歴史を伝える中核施設で、関係者は「国内外に益子焼の歴史とすばらしさを伝える重要な文化財。全国の皆様の力を借り開館当時の姿に戻したい」と話している。 同館は浜田氏の自宅や工房を一部改築した建物で、1977年に開館。参考館という名前は、浜田氏の「自分が参考にした美術品を、広く工芸家や一般の愛好者と共にし、自身が参考としたものを参考にしてほしい」という思いから付けられた。県特産の大谷石造りの蔵などに、浜田氏の作品や浜田氏が世界中から集めた漆器や家具、染織品などの工芸品が約3000点収蔵され、益子焼の焼き上げに使用される登り窯も2