読みながら浮かんできたのは渡辺あや脚本『ジョゼと虎と魚たち』で、たぶん木爾さんはこの作品が好きだと思う。言うなれば田辺聖子さんの『ジョゼ〜』という短編を渡辺あやさんが映画脚本にし、その影響を受けた木爾さんが自分に取り込んでさらに自分の中の物語の土台というか雛形にし小説にしていったような気がした。 怖いものを好きな人と見たかったジョゼのような未夜子のカミナリ。僕は映画『ジョゼ』がとても好きなので勝手に夢想してしまった。亘という名前は恒夫を彷彿させるしツナ子はジョゼの祖母のようだ。 0「未夜子と、格好よくてつまらない君達の夢。」の田辺睦夫は『メゾン・ド・ヒミコ』の岸本春彦の欄干にもたれている姿が浮かんだ。金魚たちはラブホテルでジョゼが見た古代魚のように未夜子の中に巣食っていてそれが亘との記憶と溶け合って空に浮かんでいるみたい。未夜子は恒夫で亘はジョゼと置き換えれるかなというのは僕が渡辺あや脳だ
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