中国製ギョーザ中毒事件で、信頼できる中国筋は28日までに、捜査を担当していた公安省刑事偵査局の余新民副局長が更迭されたことを明らかにした。北京の日本外交筋によると、日中警察当局者間の協議の場にも出席していない。 通常の人事異動の可能性もあるが、中国筋によると、「事件処理の不手際の責任」を問われたという。 余副局長は事件が表面化した後の2月、北京で開いた記者会見で、有機リン系殺虫剤メタミドホスについて「中国内で混入された可能性は極めて低い」と述べ、日本での混入を示唆。しかし中国では、6月中旬に日本の中毒事件と同じ天洋食品製造のギョーザを食べた中国人の中毒事件が発生。メタミドホスが中国内で混入された可能性が一気に高まった。 余副局長は中国国内で捜査を指揮し、2月には日中警察当局間の捜査協力のため、中国チームのトップとして訪日していた。(共同)