【バンコク=藤川大樹】5月のタイ下院総選挙で第2党となったタクシン元首相派のタイ貢献党は21日、親軍の2政党を含む計10党と連立政権樹立で合意したと発表した。さらに22日に1議席を持つ1党が加わる見通し。合わせて12党の議席数は計315となり、下院(定数500)の過半数を占める。 プラユット首相が所属していた親軍政党のタイ団結国家建設党に加え、プラウィット副首相が党首を務める親軍政党の国民国家の力党も、貢献党主導の連立政権への参加を決めた。各党が保有する議席数に応じ、9議席あたり1つの閣僚ポストを配分することで合意したという。 貢献党は22日に実施される首相指名選挙で、不動産開発大手センシリの元最高経営責任者(CEO)のセター氏(60)を提案する方針だ。親軍政党が加わったことから、セター氏が新首相に選ばれる可能性が高まった。ただ、センシリを巡っては過去の土地取引に関する不正疑惑が浮上してお