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2023年10月25日のブックマーク (2件)

  • <書評>『列』中村文則 著:東京新聞 TOKYO Web

    不条理とは他者や世界との関わりが条理や道理にあわないこと。文学ではカミュ、カフカ、安部公房などが代表格である。たとえばベケットの『ゴドーを待ちながら』は、ふたりの男が一の木の下でゴドーという人物を待ち続けるだけの話。なぜ待つのか。約束はあるのか。ゴドーとは誰か。なにも説明はなく意味もわからない。ゴドーとは「神」の比喩ではあるが、解釈は読者の自由に任される。 書も不条理文学である。3部構成で第1部はただ列に並んでいるだけの男の話。列にいつから並び何のためか、理由や意味は一切語られない。列は複数存在するようだが、先頭は見えず最後尾も不明。第2部は猿の生態を研究する非常勤大学講師の男が、猿と人間とを比較し知性、悪、道徳をとおして生のあり方を考える。 第3部では再び列の話に戻り、猿研究者としての生き方を考える話。列とは男の白昼夢か。全編をとおして人間の理性、共感、道徳性の能力を問う。人間には知

    <書評>『列』中村文則 著:東京新聞 TOKYO Web
  • 習近平体制に異常事態 国防相を解任 3期目発足から1年で外交と防衛の閣僚2人が相次ぎ失脚:東京新聞 TOKYO Web

    【北京=白山泉】中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は24日、2カ月近く動静不明となっていた李尚福(りしょうふく)国務委員兼国防相の解任を決めた。国営中央テレビが伝えた。7月に外相を解任された秦剛(しんごう)氏の国務委員の解任も決定。昨年の第20回共産党大会を経て側近で固めた習近平(しゅうきんぺい)体制の3期目が発足してから1年。外交と防衛を担う閣僚が相次いで退任する異常事態となっている。後任の国防相や解任の理由は明らかにされていない。 秦氏は2022年12月に外相、李氏は23年3月に国防相にそれぞれ就任。国営新華社通信は、幹部人事は習国家主席が候補者全員と面談した上で決めたと報じており、習氏の集権的な人事の問題点を露呈した。

    習近平体制に異常事態 国防相を解任 3期目発足から1年で外交と防衛の閣僚2人が相次ぎ失脚:東京新聞 TOKYO Web