30歳で母になったので、30代から以後、今日までクリスマスといえば子ども達のものだ。 とは言え、この10年絶妙に歳の差を開けて自給自足で幼児を家庭に供給し続けている我が家ではクリスマスツリーを設置すれば途端にオーナメントは剥ぎ取られ、もみの木は葉が毟られそして、本体に登頂を試みる奴が絶対現れるので飾ってはいない。 というか飾ってはいけない。 クリスマスツリーを目の前にした幼児、アイツらは猫。 毎年卓上用の小さなツリーと、陶器のサンタクロース、それから聖家族の置物を狭い自宅の飾り棚に置き、子ども達の好物の献立を作る。 大体唐揚げを山盛り揚げておけば間違い無い。 はずが今年は『きのう何食べた?』にハマっている息子が 「俺はラザニアが食べたい」 という果てしなく面倒臭い注文をつけてきた。 『きのう何食べた』は青年誌に連載している『弁護士のシロさんが恋人の美容師ケンジと暮らしてひたすら飯を作って食