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2015年5月5日のブックマーク (1件)

  • 風の丘を越えて('93)      イム・グォンテク

    <寒風に身を晒す旅 ー― 「旅」「恨」、そして「忘れ物」> 1  「恨」の映画であり、その「恨」を見えないところに隠して生きる民族の魂を表現した映画 朝鮮の人々の間には、「恨の歴史」があるという。 字義通りに言えば、「恨」とは恨みのことであるが、ここではそんな単純なことではないらしい。 「恨」を基感情とする、韓国の伝統音楽であるパンソリを例にとると、それは以下の説明に要約されるようだ。 「第三者に対する『うらみ』だけではなく、自分自身が果たせなかった無念感や自責の念としての恨もあります。 パンソリの世界では、これらの恨をありのままに自分の内に迎え入れてそれと向かい合い、そして最後はそれを乗り越える事によって自らに打ち勝とうとする世界なのです」(MAFNET KOREA HP:韓国の伝統芸術「パンソリ」より引用) 朝鮮の歴史に疎い私にとって、とても参考になる説明である。 ただ「恨の歴史」と

    風の丘を越えて('93)      イム・グォンテク