平良の荷川取牧場で11日未明、宮古馬の子馬が誕生した。子馬は母馬に寄り添い、元気いっぱいに行動している。牧場主の荷川取明弘さん(53)は「母馬が安産で生んだので、とてもうれしい」と笑顔で話した。 誕生した子馬は雌で、父大風(雄、14歳)と母スィン(雌、3歳)の間に生まれた。親子ともに茶色っぽい毛色。荷川取さんは「子馬は父馬に似ている」と語った。 宮古島の宮古馬飼育頭数は子馬を含めて32頭で、うち荷川取さんが17頭飼育している。北海道で飼われている4頭を含めると36頭に増えた。宮古馬は絶滅危惧とされ、県は1991年1月16日に天然記念物に指定。宮古馬は、かつては農耕や馬車として利用され、1950年代は1万頭余り飼育されていた。 その後、農耕の機械化などで激減した。宮古馬保存会が2002年から、種の保存に向け増頭計画を進めている。