沖縄における反戦運動には、独自の歴史があり、代表的な英雄がいる。この運動からはほとんど何の成果も出すことができてはいないが、それでも、沖縄で、米軍基地への抗議活動が止まることはけしてない。これほど懸命な抗議行動が行われているのはなぜなのか。沖縄からは逃げられないこの答えを明確に、そして飾らずに出すとすれば、それは恐ろしいものである。沖縄の住民は、想定される日米対中国の戦争の人質になっているのである。この予想される戦争の原因がなんであるのかは重要ではない。いずれにしても、戦争が始まれば沖縄は重要拠点となる。というのも、この島には、大規模な飛行場、そして東シナ海上空から中国沿岸部で戦闘を展開できる大規模な空軍部隊が配置されているからだ。戦争で勝利を収めることができるのは、空挺部隊を自由に操り、航空戦を制することができる者である。制空権を握るというのは、敵の空軍とその基地を殲滅することを意味する