アメリカのビジネスマンは、世の中に確かなことは2つしかない、死と税金である、という。 それ以外のことは、自分で解決してみせる、という反語でもある。死も、現世で功徳をつめば、来世は天国で楽しく暮らせる、ということで、解決できる。宗教界はそれで繁盛している。税金も、国のためと思えば、払いやすい。私の人生の師、ソニー創業者の井深大は、ソニーは国のために働いているのです、と言っていた。私の小さな人材紹介会社も、創業以来15年、節税、減税など考えたこともないし、税金は人件費に次ぐ最大の支出項目である。あまりもうかっていないので、納税額が少ないのが恥ずかしいだけである。 日本のビジネスマンにとって、確かなものは、もう一つ、定年がある。それは必ずやってくる。定年もその正体を正しく理解し、対応を間違わなければ、人生にとって非常に有用なものである。現今の、老後の不安は、定年制度の誤解に起因することが多い。ア