ある日突然、事件に巻き込まれ、「被害者」あるいは「加害者家族」になった人たちは何に困っているのかーー。 被害者と加害者家族の支援にかかわるNPOの代表者らが3月23日、東京都内で開かれたシンポジウム(主催:NPO法人「WorldOpenHeart(WOH)」)で、率直な思いを語った。 この日、被害者支援をおこなう片山徒有さん(「あひる一会(あひるのいちえ)」「被害者と司法を考える会」代表)と加害者家族を支援する阿部恭子さん(WOH代表)が対談した。 阿部さんは「加害者家族も被害者の状況と似て、蚊帳の外に置かれている。何が起きているか分からず、情報も十分に貰えていない」と問題視。犯罪被害者や遺族、加害者家族の支援を通して、みえてきたことを語った。 ●同じ思いをする被害者をなくすために 犯罪は、事件の直接的な被害者だけでなく、遺族にも深い傷を負わせる。しかし、被害者、遺族ともに支援は薄い。20