3歩歩けばカフェに当たるーー。ちょっと大げさかもしれないが、韓国・ソウルの街には本当にカフェが多い。そして、ここ2,3年の間には、カフェはカフェでもブックカフェや小さな本屋さんもよく見かけるようになった。 先日、ソウルでも人気の街、大学路を歩いていたら、急勾配の坂道の途中に洒落た看板がかかった小さな店が目に入った。大学路は小劇場や飲食店などが渾然一体となったパワフルな文化の街。公園に続くその坂には昔ながらの商店も軒を連ねていて、その合間にエッジのきいた店がちらりほらり散在していた。 店の名前は「シュレーディンガー」。 ガラス越しには大きな猫の置物が見える。うん? と思っていると、欧州から来たと思われる観光客が吸い込まれるように入って行く。つられるように中に入ってみると、店内は猫、猫、猫の猫だらけ。 「シュレーディンガー」は猫本を専門とするブックカフェだった。 アップデートできる書店が誕生