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  • 読書猿 著『独学大全』ダイヤモンド社より9/29刊行します

    『独学大全』というを書きました。 2020年9月29日、ダイヤモンド社から刊行します(電子書籍は10月21日配信予定です)。 タイトル:独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 著  者:読書猿 発  行:ダイヤモンド社 判  型:A5変型判 分  量:788ページ 価  格:2,800円+税 ISBN:9784478108536 発売予定:2020年9月29日(書籍) 2020年10月21日(電子書籍) 独学に必要と思われる、ほぼすべての技術を盛り込むために、自分が過去に書いたものを含めて、古典文献からSNS上での発言にいたるまで幅広く渉猟しました。 こうして集めた先人の知見を55の技法にまとめ、「何故学ぶのか」(動機付けと継続に関する技法)、「何を学ぶのか」(学習資源と資料を探し出し吟味する技法)、「どのように学ぶのか」(読み、記憶し、理解するための技法)の

    読書猿 著『独学大全』ダイヤモンド社より9/29刊行します
  • 道具を使わず一瞬で離れた場所との距離を知る方法

    時間がない人のためのまとめ 二足直立歩行の適応によって手が解放された人間にとって、道具は人体の感覚器官や運動器官の延長であり、拡張であった。「はかる」行為も同様であり、その道具は、まずもって人体寸法を基準に創りだされた。 古代オリエントにおける長さの基礎はひじの長さに始まるキュビト(約50cm)で、のちにイギリスのキュービット cubitに引き継がれ、またその2倍に相当する単位(イギリスのエル ell、ドイツのエルレElle など)やさらに2倍に相当する単位(イギリスのファゾム fathom、ドイツのクラフテル Klafter、フランスのブラッス brasse など)をもたらした。 他にも、4の指を並べた幅(日のつか、イギリスのパーム palm)、親指の幅(中国の寸、ドイツのダウメン Daumen、オランダのドイムduim )、人差指または中指の幅(イギリスのディジット digit、フ

    道具を使わず一瞬で離れた場所との距離を知る方法
    n_pikarin7
    n_pikarin7 2016/05/01
    知識を道具として使うのたのしい
  • 〈中級の壁〉を超えるバカー続けられない人ほど努力と成果の関係を直線的に考えている

    無知:たのもう、たのもう! 親父:あいつ、このところ来過ぎだろう。家の前で大声出すな。裏へ回れ。今日はなんの用だ? 無知:今日は一年の計を立ててきました。 親父:もう2月半ばだぞ。 無知:今年こそ、英語をものにしたいんです。なんとかしてください。 親父:死ね。 無知:いくらなんでも、あんまりです。 親父:こっちのセリフだ。 お前が欲しいのは、えば話すのも聞くのも不自由なくなる、ひみつ道具か? そんなものがあるなら、世の語学教師は残らず失業だろう。 無知:大丈夫です、秘密にしておきますから。 親父:世界を出し抜ける秘密がお前なんかのためにまだ残されてると気で信じているなら、何も言うことはない。有料メルマガに登録しろ、情報商材を買え、そしてカモになれ。 無知:待ってください。努力する気はありますが、やり方が分からないんです。 親父:では、最も大切なことを言ってやろう。まず始めろ、あとはやり

    〈中級の壁〉を超えるバカー続けられない人ほど努力と成果の関係を直線的に考えている
  • 貸方借方はどこから来たのか? 会計のことがよく分からない人のために書いたざっくりした歴史 読書猿Classic: between / beyond readers

    会計とは何か?なぜ必要か? ・会計とは、財産の状態を出入り(フロー)と残額(ストック)の面で管理することです。 これをやらないと、儲かっているのか損をしているのかさえ分かりません。 商品が売れた代金も、どこからか借りてきた借金も、出所が違うだけで、手に乗れば同じ100万円です。 同じお金なので、どちらの場合も、給料の支払いや仕入れをするのに使うことができます。 しかし、この後に起きることは、やらなくてはならないことは、お金の出所によってまったく違います。 借金には利子がつくし期限までに返さなくてはなりません。 商品の売上金の場合はそういうことはありません。 だから今どれだけお金があるかを知るだけでなく、その出所がどこなのかも把握しておく必要があります。 倉庫会計ー財産管理のはじまり 会計の歴史でいうと、倉庫に入っている財産について、その一つ一つを書き出した財産目録をつくるのが最初でした。

    貸方借方はどこから来たのか? 会計のことがよく分からない人のために書いたざっくりした歴史 読書猿Classic: between / beyond readers
  • ワンフレーズでできた哲学史、あるいは中二病のメガネで見たる西洋思想

    一冊を読み通すことが難しくとも、1フレーズならきっと読める。 以下は、中二病真っ只中の人が哲学書を読んでどういうところに目を留めるかを想像して編んだフレーズ集である。歴史順に配列してあるので、一口サイズの哲学史として読むことができるかもしれない。 「中二病うんぬん」というのは、捏造というより言いがかりに近いが、心ある人なら誤解や人生論的曲解をおそれて回避してしまうような、超有名フレーズから逃げないための口実として召喚した。 上記のような方針なので、各哲学者の思想を代表するようなフレーズを必ずしも選ぶことができた訳ではない。そんなことはそもそも不可能だが、それに近いものが必要な人は『哲学原典資料集』や『原典による哲学の歴史』や『この哲学者を見よ―名言でたどる西洋哲学史』(中公文庫)といったを読むといい。 なお一人の哲学者につき1フレーズを原則としたので、選ばなかったフレーズも多い。逆に、特

    ワンフレーズでできた哲学史、あるいは中二病のメガネで見たる西洋思想
  • 書くのに必要なすべてのものー野田のフロー(流れ)図と創作系記事まとめ

    およそある程度以上の長さをもつ文章であるならば、次の3つの成分からできている。 A.書きたいもの/書く動機 B.書かなくてはならないもの(具) C.従うべきもの(枠や構成) A.書きたいもの/書く動機 文章の核には、書き手が書きたいものや書く動機がある。 これなしには、文章書きは途中で放棄されてしまうだろうし、そもそも書きはじめようとはしないだろう。 それは「これ(この発見/この場面)を書きたいだ!」といった直接的なものだったり、「認められたい」や「復讐してやる」や「単位がほしい」といった間接的な何かかもしれない。 実をいえば、これらの文章の核となる〈書きたいもの〉や〈書く動機〉は、最終稿に残らないことも多い。また書かれたとしても、分量的には全体のほんの一部分であることも少なくない。 逆に言えば、文章の多くは〈書きたいもの〉以外の要素で埋められる。 しかし分量的にわずかだとしても、核となる

    書くのに必要なすべてのものー野田のフロー(流れ)図と創作系記事まとめ
  • 生まれてはじめて書く人のための、小学生向け小説執筆マニュアル(手順書)

    創作論とか小説の書き方みたいなについて言うと、作家やその周辺の人が書いているせいか、かつてはその困難さを前面に掲げて、結果的に創作行為の神秘性を保守する手合が多かった。 近頃は「誰でも書ける」みたいなのも随分増えたけれど、タイトルだけ付け間違えたようなのが多くて、あいかわらず、もったいぶった文士臭さが抜けてない。 探す場所を間違えたのだと考え、はなっから「創作行為の神秘性」なんて受け付けない人たち向けに書かれたものを探した。つまり子供向けである。 学校の課題になったりするせいか、アメリカのものに、手続きだけに注力した実にアッケラカンとしたのが多かった。 ネットでフリーで手に入るものだと、National Novel Writing Month(通称:NaNoWriMo ※)のYoung Writers Program用ワークブックが、ほぼ同じ手続きを小・中・高校生向けの3種類に書き分けて

    生まれてはじめて書く人のための、小学生向け小説執筆マニュアル(手順書)
  • 問題解決のデッドロックを叩き壊す、とにかく考えを前に進めるための方法

    「とにかく書け」とか「とにかく読め」という話を何回か書いてきた。 (「とにかく書け」という記事) ・「自分の書く文章は価値がない」を抜け出すライティング・マラソンという方法←自己検閲を振り切って書きなぐるために 読書猿Classic: between / beyond readers ・心理学者が教える少しの努力で大作を書く/多作になるためのウサギに勝つカメの方法 読書猿Classic: between / beyond readers (「とにかく読め」という記事) ・聞けば身も蓋もない1冊を30分で読む方法と習慣 読書猿Classic: between / beyond readers どんなやり方がよいか考えあぐねて、ぐるぐる逡巡しているくらいなら、とにかく取り掛かった方が早いし速い。 やり方を改善するにしても、試行錯誤の中で行わないと結局うまくいかない。 書くこと・読むこと以上に、

    問題解決のデッドロックを叩き壊す、とにかく考えを前に進めるための方法
    n_pikarin7
    n_pikarin7 2013/10/01
    うーん。。。
  • 何から手をつけていいか分からない人のためのレポート作成の穴埋め表:深く再利用できる読みのために

    レポートを書く前に知っておくべきこと。 大学では、あなたが何を知っているかよりも、知らないことにどのように対峙したかが評価される。 これは、大学が知識を生み出す場である場所である以上、不回避なことである。 そして時間のスパンを少し長めにとれば、この基準は、知識を持っている者を評価することにもなる。 知らないことに真摯に対峙する者は、自分の今の知識にしがみつく者よりも、最終的にはよく知る者になるからだ。 しかしこれだけではあまりに抽象的だから、ノウハウのレベルに落としこむことを考えよう。 以下に、組織的に問いかけることで、大学の課題のレポートを作成する方法について説明する。 この方法はまた、文献を再利用可能な形で深く読むためのノウハウでもある。 マトリクスで問う 以前、文章を書くのがとことん苦手な人のための・・・という記事で「なか1・2→まとめ→むすび→はじめ」で考えるという、小学生のための

    何から手をつけていいか分からない人のためのレポート作成の穴埋め表:深く再利用できる読みのために
  • この地上に存在する憲法に書かれたすべての人権を1枚にまとめた表

    憲法を、その国の価値観を反映し国家のアイデンティティを表すものであって〈一国独自のもの〉である(べきだ)と考える人たちがいる※1。 けれども実際は、あちこちの国の憲法を比べると、違う部分よりも、似ている部分の方がずっと多い。 しかも時代を経るごとににどんどん似ていく。 ある憲法で起こった変化がじわじわ周囲に広がっていく。 「憲法のトランスナショナルな起源」(The Transnational Origins of Constitutions: An Empirical Investigation)という論文※2は、空間計量経済学(Spatial Econometrics)の手法を使って、その拡散の様子と理由を分析している。 その分析の元になった、第2次大戦後の1946年から2006年まで各国憲法の改正や独立した国にできた憲法を188カ国分集めて、国民の権利とその保証の仕組みを項目ごとに集計

    この地上に存在する憲法に書かれたすべての人権を1枚にまとめた表
    n_pikarin7
    n_pikarin7 2013/07/21
    あとで
  • 集めた文献をどう整理すべきか?→知のフロント(前線)を浮かび上がらせるレビュー・マトリクスという方法

    時間がない人のための要約 ◯どうするか?→下記のようなレビュー・マトリクスにまとめる (クリックで拡大) (出典:『看護研究のための文献レビュー: マトリックス方式』p.95) ◯何を与えてくれるか?(ご利益) 集められた論文に散在する情報を秩序だてて整理し比較対照を容易にする 集められた論文の共通点やトレンド、手薄な点などを浮かび上がらせる ◯どうやってつくるのか?(手順) (1)文献を集めて年代順に並べる (2)レビュー・マトリクスへ抽出するトピックを決める (3)文献から情報を摘出してレビュー・マトリクスを埋めていく 文献を集めることの重要性は別に取り上げたことがある。 結論から言えば、参考文献リストは長いほどいい/文献収集が論文執筆にもたらす4つのご利益 読書猿Classic: between / beyond readers しかし数多くの文献を手元に集めたとして、それが机周りの

    集めた文献をどう整理すべきか?→知のフロント(前線)を浮かび上がらせるレビュー・マトリクスという方法
  • これは書くことがとことん苦手な人のために書いた文章です→小学生から大人まで使える素敵な方法

    忙しい人のための要約 以下の5つのパートで文章を構成する。 A.〈はじめ〉 ……内容の紹介・要約 B1.〈なか1〉 ……具体例その1 B2.〈なか2〉 ……具体例その2 C.〈まとめ〉 ……具体例の共通点 D.〈むすび〉 ……上記の共通点の一般化〈としての主張〉 書く順序は次の通り。 1.具体例をあつめる→〈なか1〉〈なか2〉 2.具体例の共通点を書く→〈まとめ〉 3.まとめから言えること(主張〉を書く→〈むすび〉 4.内容を簡単に紹介する入口を書く→〈はじめ〉 (ほかに参考になりそうな記事) ・文章の型稽古→穴埋めすれば誰でも書ける魔法の文章テンプレート 読書猿Classic: between / beyond readers ・物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール 読書猿Classic: between / beyond readers 書くこと

    これは書くことがとことん苦手な人のために書いた文章です→小学生から大人まで使える素敵な方法
  • 決して後退しない学習ーAnkiを使うとどうして一生忘れないのか?

    理解は記憶の最大の援軍であるが、記憶もまた、ある水準を越えると、理解を助けることができる。 このことは、とりわけ独学者にとって朗報だ。 理解を助ける直接的な支援=誰かに教えてもらうことが難しい独学者にとって、他に打つ手があるということだから。 しかし理解を助ける域にまで記憶が達するには、正確かつ高速に想起することができる必要がある。 流暢に引き出せる知識は、忘れにくく、妨害されにくいだけでなく、応用されやすい。 思い出すことを要しないほど定着した記憶は、認知リソースをほとんど消費しない。 したがって、そこで浮いた分を複雑な処理に回すことができる。 例えば、掛け算の九九をマスターした人と、7×6を7を6回足して計算する人が、同じ方程式を解くことを想像しよう。 九九をマスターした人は、ただ解くのが速いだけでなく、正確であり、より楽により複雑なものを処理できる。 7を6回足すのに費やされるワーキ

    決して後退しない学習ーAnkiを使うとどうして一生忘れないのか?
  • アメリカの小学生が文の構造を見える化し英語文法を血肉化するのに使っている図の描き方

    今日まで使われるこのダイアグラムは、1877年に出版されたAlonzo Reed と Brainerd Kellogg 1877. Higher Lessons in English(→Gutenbergで読める)に登場するものだが、1847年には早くもW. S. ClarkがA Practical Grammarの中でバルーン・メソッドと呼んだ類似の方法が提案されている。 特徴としては、 ・我々が親しんできた伝統文法を活用でき、 ・文の内容において、主なもの/従うものの階層付けがはっきりしており、 ・文ごとに個性的で印象の強いダイアグラムが生成される 利用法としては、出来上がったダイアグラムを見てどうこうするというより、ダイアグラムをつくるプロセス(シンプルなところから始めて要素を追加していくところ)にトレーニングとしての主眼はある。 以上から、今でも米の教育現場ではしぶとい人気がある。

    アメリカの小学生が文の構造を見える化し英語文法を血肉化するのに使っている図の描き方
  • 問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと-これは問題解決を知らない人のために書いた文章です

    これは問題解決を知らない人のために書いた文章です。 問題解決について、最低限のことだけを説明します。 問題解決とは何をすることなのか? それを知るとどんな得することがあるのか? といった、世の中の問題解決について書かれたいろいろなものよりも、少し手前にある話題についてです。 問題解決って何? 問題解決とは、自分で目標を決めて、それに向かってうまく行動していくことです。 目標とは「こうしたい」とか「こうなりたい」と思うものです。「こんなのはいやだ」も、みがいていくことで目標になります。 決まった目標について〈うまく行動する〉のは、ものによっては機械にもできます。 アリやハチは、集団で協力してすばらしい巣をつくります。 他にも〈うまく行動する〉お手にできるものは多いです。 ですが、目標を決めるのは人間だけです。 問題解決をするのは人間だけなのです。 問題解決-ない場合、ある場合 問題解決をや

    問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと-これは問題解決を知らない人のために書いた文章です
    n_pikarin7
    n_pikarin7 2013/02/02
    うーん
  • 言われなくても読んでおくべき岩波新書青版をオススメ順に力の限り紹介する

    今回は、すべて直球でいく。 新書は薄くて、安くて、易しい。 あとは内容が伴えば、読書ビギナーに第一推薦できる条件が揃う。 日の書籍のシリーズものの中で、名著が集中する度合いについて最強なのは、岩波新書の青版である。 これは周知の事実だから、個人運営のマイナー・ブログがわざわざ言わなくてもよさそうなものである。 しかし、言わずもがなのことを言わずに済ますなら、このブログはもう書くことがないのである。 加えて言えば、言われなくても分かっているべきと前提扱いされるものの多くは/少なくない人にとっては、言われないと分からないのである。 だから言わずもがなのことをあえていう。 何を読めばよいかと探しているのなら、岩波新書の青版を読むと良い。 岩波新書の青版のうち、どれを読めばよいか迷っているのなら、以下のものを読むと良い。 なんとなく、繰り返し勧めている気がしていたが、探してみるとかなり昔にメルマ

    言われなくても読んでおくべき岩波新書青版をオススメ順に力の限り紹介する
  • 何を読もうか迷った時のために→Googleが選ぶ世界の名著120冊(2012年版)

    これまで何度かやった、Google Scholarの被引用数表示機能を使って、書籍について被引用数の多い順に並べたものの最新版である。 Google Scholarの被引用数表示機能を使うので、昔の文献ほど不利な扱いになる。非ヨーロッパ語の文献についても同様である。 また《名著》ということと、邦訳が手に入りやすいという理由から書籍に限ったので、被引用数が多くても論文は拾っていない。 これは学術コミュニケーションが論文を中心に行われるハード・サイエンスの諸分野がごっそり落ちてしまって、人文書中心のリストになってしまう以外にも、いろいろ問題がある。 たとえばロナルド・コースのEconomicaに掲載された論文The Nature of the Firm"(1937年)と、Journal of Law and Economicsに掲載された"The Problem of Social Cost"

    何を読もうか迷った時のために→Googleが選ぶ世界の名著120冊(2012年版)
    n_pikarin7
    n_pikarin7 2012/12/09
    むふー
  • 小学校から算数を追放すると1/4の授業時間で成績を上がった話 読書猿Classic: between / beyond readers

    素晴らしい時代とは言い難かった1930年代、アメリカのある小学校で試みられた算数教育の実践はいくつかの点で興味深い。 特別な教授法など用いた訳ではない点、未だに人気を誇る早期教育とは正反対のことを試みた点、そして授業時間を大幅に短縮することで(逆に)効果を上げた点が注目される。 ニューハンプシャー州マンチェスターの小学校校長L.P.ベネゼットが行った改革は、算数を学び始める時期を大胆に遅らせることだった。 1929年にはすでに、小学校の最初の2年間から算数の授業を全廃していたベネゼットは、多くの批判を受けていたが、しかし反発に屈せず自分の改革を推し進めた。 ベネゼットの基的な考えは、6歳から教えはじめて8年間かかる算数の授業も、12歳から始めれば2年で終わる、というものだった。 そう考える一番の理由は、幼少期には難しい抽象的なものの見方・考え方も、十分に成長した後なら、ずっと容易に理解す

    小学校から算数を追放すると1/4の授業時間で成績を上がった話 読書猿Classic: between / beyond readers
  • 無料で自宅でやりなおす→小学校の算数・数学 | 学校・教育算数から大学数学までweb上教材をリストにした 読書猿Classic: between / beyond readers

    先日の記事 誰もがどこかでつまずいた→小学校の算数から大学数学まで126の難所を16種類に分類した 読書猿Classic: between / beyond readers を読んだ人から「やりなおし魂に火をつけるだけつけて放置するのは無責任だ、何をやればいいのか教えろ」という問い合わせがあった。 小学校の算数レベルから微積分など高校+αまで、ついている予備テストをやれば、どの章は飛ばしていいか、どこの章のどの問題を勉強すればよいかを教えてくれる往年の名著(が復刻してた) を紹介しようと思ったが(科学を志さない人にも勧められる)、買い損なった場合と人のために、web上の教材をリストにして、先の記事の補いとする。 (2017.9.6 リンク切れ等、訂正しました) 小学校〜高校 小学校の算数 中学校の数学 高校数学 大学数学基礎 小学校〜高校 小学校「算数科」,中学校・高等学校「数学科」の内容

    無料で自宅でやりなおす→小学校の算数・数学 | 学校・教育算数から大学数学までweb上教材をリストにした 読書猿Classic: between / beyond readers
  • 誰もがどこかでつまずいた→小学校の算数から大学数学まで126の難所を16種類に分類した

    数学嫌いはどこから生まれてくるのか? よく聞かれる「役に立たないから」なる理由は、実のところ良くて後付け悪くて言い訳であって、その実態は、算数や数学につまずいて分からなくなった人たちが、イソップ寓話のキツネよろしく「あのブドウ(数学)は酸っぱい(役に立たない)」と言い広めているのである。 ならば撃つべきは〈算数・数学のつまずき〉である。 以下に示すのは、小学校の算数から大学基礎レベルの数学まで、「つまずいて分からなくなる」箇所を集めて16のカテゴリーに分類したものである。 一度もつまずかず専門レベルまで一気に駆け上がることのできた一握りの天才を除けば、数学が得意な人も不得意な人もみなどこかでつまずいたであろう、さまざまな算数・数学の難所が挙げられている。 この分類が示そうとしていることのひとつは、同じ〈根っこ〉をもったつまずきが、小・中・高・大の各レベルで繰り返し出現することである。 たと

    誰もがどこかでつまずいた→小学校の算数から大学数学まで126の難所を16種類に分類した