パレスチナのガザ地区での死者はこの1年で4万1千人を超え、6割の建物が破壊され、新たな避難民は190万人に上ります。 昨年10月7日の同地区のイスラム組織ハマスによるイスラエルへの無差別襲撃と人質拘束は強く非難されるべきです。しかし、イスラエルのネタニヤフ政権の始めた攻撃はガザをジェノサイド(集団殺害)の地獄に追いやり、ハマス殲滅(せんめつ)と称して今も続いています。 イスラエルは隣国レバノンにも、主権と領土を侵害する空爆と地上侵攻を行い、犠牲者は2千人を超えます。2006年の国連安保理決議の重大な違反であり、戦闘をやめ直ちに撤退すべきです。イスラエルはイランの核施設を狙うことも排除しない姿勢です。攻撃拡大は許されません。 ■停戦で事態打開を 地域と世界に重大な影響を与えている事態の激化を止めるカギは、一刻も早い停戦実現で、イスラエルのガザでのジェノサイドを止め、全人質を解放することです。