昨年秋にツキノワグマの出没や捕獲が相次いだ岡山県美作市は、クマとの共生や自然環境の保全を目的にした「ドングリの森基金」を創設する条例案を、2日開会した市議会に提案した。 市内の山林を針葉樹から広葉樹に転換することで、熊の餌ドングリを増やし、二酸化炭素の吸収を促して地球温暖化防止にも一役買う。 基金の財源は、県内外から寄せられた寄付金39万円と市の予算1000万円。同市真殿の市有林(約10ヘクタール)の杉やヒノキを伐採後、基金の利子や伐採した木材の売却益を活用しながら広葉樹に転換していく計画だ。 同市では、北部を中心に昨年10月頃から熊の目撃が相次ぎ、昨年11月末までに45頭が捕獲された。同情した久米南町の女性が13万円を寄付したのをきっかけに、市内や大阪市の主婦ら計11人が「保護に役立てて」と寄付金を寄せていた。 安東美孝市長は「保護を願う熱い思いの寄付をいただいた。基金を希少動物との共生