人類の格差を考察した『銃・病原菌・鉄』の著者に聞く(下) 2005年7月14日 コメント: トラックバック (0) Jason Silverman 2005年07月14日 (7/13から続く) WN:では、「ヨーロッパ人が世界を支配したのは頭脳が優秀だったから」という通念に反する、有力な証拠はあるのでしょうか? ダイアモンド氏:ヨーロッパ人と非ヨーロッパ人を平等の立場に置いた場合にどうなるかを見てみるといい。事実、中世のグリーンランドではそのようなことがあった。古代スカンジナビア人は「銃、病原菌、鉄」が有利に働かない環境下で、イヌイットの人々と対決した。もしヨーロッパ人の頭脳が優位にあったのであれば、古代スカンジナビア人はイヌイットの人々を根絶できたはずだ。だが、実際にはイヌイットの人々がスカンジナビア人を駆逐したのだ。 WN:それこそ、あなたが『銃・病原菌・鉄』で「自然の実験」という名前
人類の格差を考察した『銃・病原菌・鉄』の著者に聞く(上) 2005年7月13日 コメント: トラックバック (0) Jason Silverman 2005年07月13日 ある文化が他の文化を征服できたのはなぜなのか? なぜ、ある地域には生きていくのもやっとという人もいるのに、他の地域に住む人は物入れからあふれるほどの豊富な品々を抱えているのか? 遺伝的な要因からか? 労働観の違いが原因なのか? それとも、単に運がいいだけなのか? あるいは、地理的条件が成否を決めたのかもしれない――ジャレド・ダイアモンド氏は著書『銃・病原菌・鉄――1万3000年にわたる人類史の謎』[邦訳草思社刊]の中でそう結論づけている。このほど、ピューリッツァー賞も受賞したこの著作がテレビ番組化され、全米公共テレビ放送網(PBS)で3回シリーズとして放映されることになった。 ダイアモンド氏の理論は、以下のようなものだ―
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