工場廃熱 ためて運んで冷暖房に…神鋼 新年度中 実用化へ 神戸製鋼所とグループ会社の神鋼環境ソリューションは2007年度中にも、工場などで発生した熱エネルギーを専用装置で遠隔地に運ぶ「高効率蓄熱輸送システム」を実用化する。神戸市で行っていた実証実験でメドがついた。工場の廃熱を本社オフィスに輸送して冷暖房に利用することなどができるため、原油高騰に悩む企業などから引き合いが相次いでおり、希望企業との間で近く共同実験に入る。 高効率蓄熱輸送システムは、工場やごみ焼却場から出る200度以下の廃熱を蓄熱装置に蓄え、トラックなどで遠隔地に運ぶシステムだ。蓄熱装置に使う蓄熱材に、人工甘味料のエリスリトールを使用することなどで、高温の輸送を実現した。安全性にも優れているという。 これまで廃熱は、輸送中に温度が下がってしまうため、ごみ焼却場に隣接させた温水プールなどでの利用に限られていた。新システムを使え