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ブックマーク / econ101.jp (15)

  • アダム・トゥーズ「ガザ地区は『脱開発』から『使い捨て』と『破壊』の地へとなった」(2023年10月15日)

    イスラエルは、ハマスへの大規模な報復行為を準備するにあたって、ガザ地区北部の住民に避難指示を出した。これはつまるところ、イスラエル国防軍による、100万人に向けての差し迫る破壊の通告である。イスラエル国防軍がこうした指示を出したのは、民間人の犠牲を最小限に抑えたいと考えているからだ。この〔ガザ地区北部から脱出する〕多量の人はどこに行けばいいのか? どうやって自活すればいいのか? といった現実的で人道的な問題とは別に、以下のような問題を直視せねばならないだろう。こうした指示を出される、ガザ地区とはどうのような場所なのか? 200万人以上の住人を抱えるこの領土は、なぜこのように処分されるのか? 都市の破壊だけを目的にするような冷酷な軍事作戦の論理に反発する強力な土地所有者がいないのはなぜなのか? ガザとそこに住まう住民は、なぜここまで孤立し、完全に物のように扱われているのか? ** ガザは昔か

    アダム・トゥーズ「ガザ地区は『脱開発』から『使い捨て』と『破壊』の地へとなった」(2023年10月15日)
    nabinno
    nabinno 2023/10/21
    周りも手を焼いているご近所トラブルという様相。
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
  • ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)

    [Noah Smith, “The Japan that Abe Shinzo made,” Noahpinion, June 4, 2022] この半世紀で最重要の首相がもたらした3つの大きな変化 今回で,日に関するシリーズは5目になる.これが最後だ.第1回目(翻訳)では,日の生活水準が低めなことを嘆いて,現金ベースの福祉政策を提案した.第2回目(翻訳)では,日が経済成長を加速させるのに使えそうな産業政策をいくつか提案した.第3回目では,日の停滞した企業文化とその直し方を論じた.第4回目では,日のポップカルチャーに関する2冊の書評を書いて,日が経済面で衰退しつつもそのポップカルチャーが世界を制覇したあらましについて述べた. この20年というもの,定期的に日を訪れている.でも,今回の日旅行ではとくに強い印象を受けた.2002年にはじめて日に来たときから,この国の感触

    ノア・スミス「安倍晋三のもとで大きく変わった日本」(2022年6月4日)
  • アレックス・タバロック「特許は問題じゃないよ!」(2021年5月6日)

    [Alex Tabarrok, “Patents are Not the Problem!” Marginal Revolution,  May 6, 2021] この1年と半年というもの,ずっと声を大にして訴え続けてる――「生産設備に投資しろ,もっと工場を建てて増やせ,供給ラインを強化しろ,数十億ドルを出して数兆ドルを節約しろ.」 さいわいにも,バイデン政権に関わってるお利口さんたちが,もっといい方法を考えついた.「パンデミックを終息させる一助として,COVID-19 ワクチンに関する知財保護の放棄を合衆国は支持する.」 「なるほど知財保護の放棄か.単純明快だ.なんで考えつかなかったんだろ???」 問題は特許じゃないんだよ.ワクチン製造企業は,どこもできるだけ迅速に供給を増やそうと取り組んでる.数十億回分のワクチンが製造中だ――これは,人類史上に類を見ない規模だ.ライセンスは広く利用でき

    アレックス・タバロック「特許は問題じゃないよ!」(2021年5月6日)
  • フェイクニュースとファクトチェック: 事実を正せば意見も正せるか (2017年11月2日)

    From VoxEU, “Fake news and fact checking: Getting the facts straight may not be enough to change minds” Oscar Barrera, Sergei Guriev, Emeric Henry, Ekaterina Zhuravskaya (02 November 2017) 「フェイクニュース」は今や欧米の政治を語る上で欠かせない要素となった.このコラムでは,2017年の仏大統領選挙期間中に実施された実験を題材に「代替的事実(オルタナティブファクト)」が高い説得力を持つことを示す.ミスリーディングな数値データに基づく物語に触れた有権者たちはポピュリストの主張する方向に意見を変え,ファクトチェッキングはこの効果を打ち消す役に立たない.それどころか,デリケートな論点(たとえば欧州の難民危機)に

    フェイクニュースとファクトチェック: 事実を正せば意見も正せるか (2017年11月2日)
  • アレックス・タバロック「理系科目の男女差はみんなが思ってるようなのじゃないよ」 — 経済学101

    [Alex Tabarrok, “The Gender Gap in STEM is NOT What You Think,” Marginal Revolution, September 12, 2017] NBER の新しい論文 (pdf) で David Card と Abigail Payne が STEM〔科学・技術・工学・数学〕の男女差についておどろきの新しい説明を提示している.通説だと,そうした男女差は女性に関わることであり,いろんな力がはたらいて――〔全般的な〕差別,性差別,適性,選択…お好みの要因をどうぞ――女性が STEM 分野で勉強しにくくなっているのだと考える.Card と Payne が言うには,男女差のかなりの部分は男性たちと彼らの問題に関わるものだ.少なくとも,彼らが出している研究結果をぼくはそう解釈してるけど,どうも著者たちはじぶんたちが出した研究結果がどう

    アレックス・タバロック「理系科目の男女差はみんなが思ってるようなのじゃないよ」 — 経済学101
  • ピーター・シンガー – 経済学101

    Peter Singer プリンストン大学哲学・倫理学教授。専門は功利主義に立脚した応用倫理学。著書『動物の解放』が有名。タイム誌に「世界の最も影響力のある100人」に選ばれた。

    ピーター・シンガー – 経済学101
  • マーティン・ラヴァリオン 「『貧困への目覚め』 ~過去3世紀の間に『貧困』に対する注目はどのような変遷を辿ってきたか?~」(2011年2月14日)

    マーティン・ラヴァリオン 「『貧困への目覚め』 ~過去3世紀の間に『貧困』に対する注目はどのような変遷を辿ってきたか?~」(2011年2月14日) ●Martin Ravallion, “Poverty Enlightenment: Awareness of poverty over three centuries”(VOX, February 14, 2011) 世間一般の人々が「貧困」に注目し出してからどれくらいの期間が経っているのだろうか? 1700年以降に出版された書籍の中で「貧困」という単語がどれだけの頻度で使用されているかを調査した結果、次のような事実が明らかになった。1740年から1790年までの間に「貧困」という単語への言及頻度は急増を見せたものの――一度目の『貧困への目覚め』の時代の到来――、19世紀から20世紀の半ばにかけて貧困への注目は徐々に薄らいでいった。しかし、1

    マーティン・ラヴァリオン 「『貧困への目覚め』 ~過去3世紀の間に『貧困』に対する注目はどのような変遷を辿ってきたか?~」(2011年2月14日)
  • タイラー・コーエン 「世界を変えた知識人たち」(2011年8月9日)

    ●Tyler Cowen, “Which intellectuals have influence?”(Marginal Revolution, August 9, 2011) 影響力のある知識人として、一体誰の名前を挙げることができるだろうか? ベン・カスノーカ(Ben Casnocha)によると、どうやら私の判断基準は、彼の目には厳しく映るらしい。ただ、ここで注意してもらいたいのは、「多くの人々の考えに影響を及ぼした」という意味ではなく、「現実の世界を変えた」という意味で、「影響力のある」との表現を用いていることである。そのような意味で、これまでに(過去に)真の影響力を発揮してきた(真に影響力のあった)知識人を数人列挙すると、以下のようになるだろう。 1. ジェイン・ジェイコブズ(Jane Jacobs): 今では、数多くの都市プランナー(都市計画家)が彼女の批判を心に留めている。時に

    タイラー・コーエン 「世界を変えた知識人たち」(2011年8月9日)
  • ポール・クルーグマン「30年代の再演:ヨーロッパは間違った教訓を学びつつある」

    Paul Krugman, “Europe Is Learning The Wrong Lessons,” Krugman & Co., September 19, 2014. [“The Structural Fetish,” The Conscience of a Liberal, September 9, 2014; “Replaying the 30s in Slow Motion,” The Conscience of a Liberal, September 15, 2014.] ヨーロッパは間違った教訓を学びつつある by ポール・クルーグマン Akos Stiller for The New York Times/The New York Times Syndicate 先日の『フィナンシャル・タイムズ』に,いま出現しつつある「ドラギノミクス」の方針に関する割とよさげな記事

    ポール・クルーグマン「30年代の再演:ヨーロッパは間違った教訓を学びつつある」
  • ポール・クルーグマン「創造的破壊についてドイツが教えてくれること:破壊はやめて高品質を」

    Paul Krugman, “An Innovation Lesson From Germany: Less Disruption, More Quality,” Krugman & Co., June 20, 2014. [“Creative Destruction Yada Yada,” June 16, 2014; “German Labor Costs,” June 17, 2014] 創造的破壊についてドイツが教えてくれること:破壊はやめて高品質を by ポール・クルーグマン John W. Adkisson/The New York Times Syndicate ジル・ルポアが『ニューヨーカー』誌にすばらしい記事を書いてる.ビジネスでも他のどんなことでも「破壊的イノベーション」こそが成功の秘訣だというインチキ話を,ルポアは反駁している.たんにあの手の話を小馬鹿にしてすませずに

    ポール・クルーグマン「創造的破壊についてドイツが教えてくれること:破壊はやめて高品質を」
  • ポール・クルーグマン「栄えるな,早めに死ね」

    Paul Krugman, “Don’t Prosper and Die Early,” Krugman & Co., March 20, 2014. [“Don’t Prosper and Die Early,” The Conscience of a Liberal, March 16, 2014.] 栄えるな,早めに死ね by ポール・クルーグマン 今月はじめに『ニューヨークタイムズ』に載ったアニー・ロウリー記者の記事は読んでよかった.持つ者と持たざる者で平均寿命の差が大きくなっている状況を伝えている(ここで読める:LINK). ただ,多くの読者にこれが初耳に思われているばかりか,政策担当者や評論家にもそう思われているらしいのが,なんと言うか,いらだたしい.多くの経済学者は,長年にわたってこの点を広く伝えようとつとめてきた――人々が社会保障とメディケアの受給開始年齢を引き上げようと求

    ポール・クルーグマン「栄えるな,早めに死ね」
  • ポール・クルーグマン「格差をよくよく見てみると」

    Paul Krugman, “Taking a Closer Look at Inequality,” Krugman & Co., March 21, 2014. [“The French Comparison,” The Conscience of a Liberal, March 9, 2014] 格差をよくよく見てみると by ポール・クルーグマン Andrew Testa/The New York Times Syndicate IMF の研究者ジョナサン・D・オストリー,アンドリュー・バーグ,カラランボス・G・タンガリーディスの3名が書いた,再分配と成長に関する論文 (pdf) について,ずっと頭をはなれない懸念についてぼくも何か書くと約束しておいた.著者たちの結論によれば,少なくとも普通に行われている範囲の再分配政策にはマイナスの効果はなく,格差を減らすことから,プラスの効果

    ポール・クルーグマン「格差をよくよく見てみると」
  • ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」

    Paul Krugman, “Redefining The Middle Class,” Krugman & Co., February 7, 2014. [“The Realities of Class Begin To Sink In,” January 27, 2014] 中流階級を再定義する by ポール・クルーグマン Victor J. Blue/The New York Times Syndicate アメリカにはおかしなことがあれこれある.その1つは,長らく見られる傾向として,自分のことを中流階級だと考えてる人たちがとてつもなく広範囲にまたがっている点だ――そして,彼らは自分を欺いている.国際的な基準にてらせば貧困者ってことになるはずの低賃金労働者たちは,中央値の半分を下回る所得でありながらも,自分たちは中の下にあたる階層だと考えている.その一方で,中央値の4倍や5倍の所得を

    ポール・クルーグマン「中流階級を再定義する」
  • ポール・クルーグマン、日本への緊急提言

    Paul Krugman, “Japan: Don’t Ruin A Good Thing”, September 19, 2013. 日:いいところを邪魔すんな by ポール・クルーグマン Paresh/The Khaleej Times – Dubai, UAE/CartoonArts International/The New York Times Syndicate ここまでのところ、アベノミクスはホントにホントうまくいってる。「日銀行は変わったんだ」、「宴もたけなわのところで酒瓶を片付けてしまうようなマネはしない」、「持続的なプラスのインフレ率を目標にする」とシグナルを送り、また、債務は高水準ではあるものの、なんらかの財政刺激をまもなく行うというシグナルも送ることによって、日の当局者たちは、短期の経済実績で刮目すべき転回を成し遂げた。 でも、この短期の成功は、自己破滅的なお

    ポール・クルーグマン、日本への緊急提言
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