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ブックマーク / ensaigaisai.seesaa.net (9)

  • オランダの内閣総辞職

    アムステルダムは美しい街です。運河が流れ路面電車が行きかい花が咲き、表面的には平和なイメージ。オランダの経済のパフォーマンスは相対的には悪くないし、国際企業も多くオランダには存在します。アムステルダムにあるゴッホ美術館は、何時間いても飽きないぐらいの圧倒的な存在感です。 とはいえ、3年ほど前にアムステルダムの中央駅に降り立って外に出たときのなんともいえない違和感を思い出します。なんというか、ちょっと危なっかしい感じがしたものです、当に感覚的なものだけれど。もちろん、ここが交通の要衝であり休暇時期に多くの若者が列車で集まる場所でもあり、その若者ゆえの抑え切れないエネルギーを感じるという部分もあるから当然なのですが、能的になんとなく油断の出来ない場所に来たなあという感じを持ったことは否めません。 ご存知のとおりオランダはもともと海運国家です。皆さんもうお忘れかもしれませんが(笑)江戸時代に

  • 米銀のストレス・テスト(2)

    2009年にリーマンショックの余波の中でストレス・テストを行ったときにもエントリーを書きました。そのときはストレス・シナリオがストレスになってないだろうとか、はじめから結果ありきではないかとか散々書きましたが、今年も改めてストレス・テストが実施され、今回はそれなりの結果が出たようです。 2009年との大きな違いは、やはりストレス・シナリオとしてそれなりに厳しいマクロ、市場条件をおいているということです。前回は失業率8%台とかがシナリオになっていてもう一月もたたないうちに達成されそうなレベル(実際そうなりましたが)だったりしたのですが、今回は実質GDP成長率が2012年1Qにマイナス8%、2013年ごろ失業率13%でピークに達し、株価50%下落、住宅価格21%下落という事象が同時に生じた場合をシナリオとしています。前回とは比べ物にならない厳しさですが、それでも対象19行(グループ)中15行が

    nabinno
    nabinno 2012/03/16
    "今年も改めてストレス・テストが実施され、今回はそれなりの結果が出たようです"
  • 誤解もここまでくれば・・・

    見ちゃった以上突っ込まざるを得ないので・・・ http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/34432 あらかじめ申し上げておきますが、全体としての論旨については、まあいろいろな意見があってもいいと思うので特にコメントしません。ただ、細部においてなんというか「誤解」に基づくと思われる部分がいくつかあって、それが論旨を構成しているとしたらいかがなものか、という点での突っ込みです。 この文章の筆者はまずCDSを倒産の先行指標としてとらえ、日のクレジットに対するCDSスプレッドの拡大を危機の前触れとして捉えています。ワタクシの立場からは、これまで何度か触れたかもしれませんが、CDSなんていう代物は狭い博打場でのお金のやり取りに似たところがあって、当の市場と論理的にリンクしているとはいえないと考えているのですが、実際にはCDSが現物市場に影響を及ぼすケースもないとは

  • 2011年安全な銀行トップ50

    ってのがグローバルファイナンスマガジンに出ているようです。 http://www.gfmag.com/tools/best-banks/11341-worlds-50-safest-banks-2011.html#axzz1VmQVKnZu おおむね違和感はなく、やっぱりドイツやオランダあたりのところがトップグループを占めているのは仕方ないと思われます(ってか、トップのKfWっていまでもドイツ政府保証でしょ?債券)。 フランス勢やスペイン勢が予想外に健闘しています。フランスなんかはどうせ最後が国が出るんでしょ見たいな信頼感がありそうですが、スペインって大手の銀行はビジネスの分散とか意外にしっかりしているようですね。 苦戦しているのが米国勢で、BNYメロンがようやく24位に顔を出す。JPモルガンチェースですら34位。まあまだこれからいろいろありそうですけれど。 で、日勢は地銀の静岡銀行が最

  • 金融機関のお金は他人のお金!!!

    このことだけは強く枝野某氏に申し上げておきたいと思います。法的根拠もない中で政府の要職にあられる方が、東電への貸付金の「債権放棄」を口にされることに対し、強い違和感を持ちます。もちろん多くの金融機関にとって一部の債権放棄は数字の上では可能でしょうが、それは金融機関に損失をダイレクトに与えバランスシートを痛めいずれ間接的に国民負担となる可能性があります。 いずれは東電は自分だけではお金が足りなくなるから(社債を除く)一般貸付金はどのみち一部返済不能になるかもしれません。しかし、そのこととこの段階で政府要人が「債権放棄」を口にすることとはまったく次元の異なる話です。金融機関のお金は、小口も含む庶民のお金でもあります。政府が他人事のように、庶民のお財布から被害者のお財布へとお金を移し変えようとしているだけで、肝心の政治家や官僚がまったく責任を取っていないことに不信感が募ります。 被災者への賠償優

  • 性急な議論はみんなの不幸

    たまたまみつけてしまったのですが、一般の方の感覚はまだこのようなもののようで・・・ http://okwave.jp/qa/q6728892.html しかも回答もすべて肝心な点(社債が一般担保付だからデフォルトしたら損害賠償請求権は劣後して後回しになりますがな、ということ)に触れておらないというのがちょっと悲しいというか怖いというか。しかも枝野さんレベルで株と債券をごっちゃにしている人もいれば、いきなり共産主義とか言い出す人もいて、人々の議論の中に無法地帯が形成されつつあります。これでは確かに民主党が自信を持って好き放題してしまうんでしょうなぁ。なんだか強烈な脱力感にさいなまれる今日この頃です。 さて、ことの行きがかり上、東京電力の社債の発行登録追補書類にある「期限の利益喪失」条項を見てみたいと思います。法律を学んだ方以外にはややテクニカルな言い方になりますが、融資や債券というのは一般に

    nabinno
    nabinno 2011/05/17
    "つまり、会社分割→信用毀損する事実→期限の利益喪失→社債弁済→損害賠償どうする?みたいな展開にならないためには、スキームをきちんと議論しないといけないと思います。"
  • 経済価値ベース規制について

    おもに保険のほうの話だが、欧州ではいわゆるソルベンシーIIの議論が進んでおり、QISといわれる定量的影響度調査も5回目となり(QIS5)これが最終版となるようで、いよいよ導入に向けての秒読みが始まっている。「金融財政事情」では4月18日号でこの特集をやっており、金融庁の植村さん(知る人ぞ知る元R&Iの切れ者)や日のトップ生保、カタカナ生保、最大手損保の担当者が集まってキャピタスの森さんがコーディネーターを勤めた座談会が掲載されている。 ソルベンシーマージンというのは、銀行でいう自己資規制のようなもので、保険会社の自己資とも言うべき支払い余力(ソルベンシーマージン)合計額をリスク量(1/2で計算)で割った数字が200%を下回らないようにするルールである。保険会社は通常予想される範囲のリスクに対して耐えられるように利ざやを持っており、それがいわゆる死差益であったり利差益であったりするの

  • 「ソブリン」の憂鬱

    ソブリンとは債券の世界では各国国債(あるいは政府が完全にコントロールしている関係機関を含む場合もある)のことです。 これまで、国債は一般事業債などに比べて安全だとされてきました。その最大の理由は国債の元利払いは国庫収入を原資に行われるのですが、国庫収入は国家が取る税金が主なものである以上、支払いに不足する事態になれば「増税」などによって対応が可能だというものです。また、中央銀行への政府の関与が強い国であれば紙幣を増刷して名目価値を支払うことも可能です(これやったら大変なことになりますが)。いずれにしても債務が「自国通貨建て」である限りにおいてその通貨の発行権限を独占しなおかつ税法を含む法律を定めることができる国家の決定機関がある以上、「自国通貨建ての国債」の支払い不能というのはほぼ回避できるという考えです。もちろん通貨増発などで対処する場合は為替の暴落(そして悪性インフレ)などを覚悟しなけ

  • ギリシャ救済へ

    先週すでにギリシャ国債の対ドイツ国債利回り格差は急拡大していて、すでに書いたようにちょっと前の合意内容が所詮時間稼ぎで中身のないものであることが市場に見透かされた格好となっていました。さらにはフィッチの格下げ、短期国債をドル建てで発行する(これはヨーロッパではまともにもう出せなくなっているってことを対外的に宣言したようなもの)といったネガティブな話が相次いだことから、ついにユーロ圏の財務相が週末の緊急電話会談でなんとか市場を押さえ込めるネタをひねり出したようです。 内容は今伝えられている限りにおいては、ギリシャに対してユーロ圏から最大300億ユーロ、IMFから150億ユーロ融資できるようにするというもの。いくつか重要なポイントが今回の話には含まれています。 1. ユーロ圏からの融資は金利が5%となりそうなこと。 今回の融資は期間3年とみられますが、ギリシャ国債の3年の市場金利は金曜日7%近

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