Burning with Desire: The Conception of Photography , Geoffrey Batchen ジェフリー・バッチェンが1997年に上梓した『Burning with Desire: The Conception of Photography(欲望に焦がれて 写真の着想=懐胎)』の邦訳。本書はシドニー大学に提出された博士論文「写真のグラマトロジー」がもとになっており、バッチェンがヴァナキュラー写真論を展開する以前の代表的な仕事である。18世紀末から19世紀前半にかけて「自然の画像を定着させる」という身を焦がすような欲望に駆られた科学者や画家、発明家たちをバッチェンは「原写真家たち」と呼び、彼らの言説を詳細に掘り起こすことによって、「写真」という着想がその起源においてすでに懐胎していた複数性を提示する。バッチェンの主張は「写真」と呼ばれるひとつの発
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