ヤフー(ヤフー株式会社、以下ヤフー)によるイー・アクセス買収の発表は、驚きとともに報じられた。会見中およびその後のツイートを見ていたが、1,840億円で買った事業を1年半で3,240億円で売却するという「錬金術」への驚きや、ソフトバンクグループ内での事業の付け替えだという指摘は多く見られたし、また現在進行中の周波数免許付与への影響も、モバイル通信業界に明るい人ならすぐに思いついたかもしれない。ソフトバンクグループ目線で見れば、ソフトバンクモバイルの資金調達、グループとしての周波数獲得が主目的で、ヤフーによるイー・アクセス買収はそのための手段だ、という理解は十分可能だ(参考1,参考2)。 しかし、ヤフー宮坂社長の「我々のほうからソフトバンクに対し、イー・アクセス、ウィルコムを売ってくれとお願いした。スピード的には3カ月くらいで決めた」というコメントを信じれば、そもそもの目的はヤフーの事業戦略
![「ヤフーのイー・アクセス買収」を考えてみた 【前編】ヤフーの戦略的意義~OTT目線での分析~(岸田重行)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a0c389b4d42c3443de0f42fb71ca00a8de31553e/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.icr.co.jp%2Fnewsletter%2Fresearchers_eyes%2F2014%2Fgif%2FReyes201402_1.jpg)