Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 米Chicago-Kent College of Lawに所属する研究者らが発表した論文「GPT Takes the Bar Exam」は、OpenAIの大規模言語モデル「GPT-3.5」で米国司法試験を受けるとどうなるかを検証した研究報告である。 法律は言語の使用に大きく依存する分野だ。法令や規制、契約、特許、司法判断などの文書を継続的に作成し、膨大な量のテキストデータを生成している。 他方で、OpenAIのGPT(Generative Pre-trained Transformer)などの登場により大規模言語モデル(LLM)が注目されてきた。最近ではGPT-3.5と呼ばれる「text-