過去、サプライチェーン管理(SCM)はプロセス実行系の運用効率向上を目指して導入されてきたが、現在はさらに発展して将来の事業運営上のリスクを判断する材料として活用しようという動きが活発だ。そこには、従来のSCMの手法が、確かに運用の効率化や在庫圧縮に一定の効果はあったものの、最終的な収益にどのように貢献しているのかが見えにくかったという反省もある。 経営会議が紛糾するのは「モノ」と「カネ」の通訳がいないから 「従来のSCMの手法は確かに運用の効率化や在庫圧縮に一定の効果はあったものの、最終的な収益にどのように貢献しているのかが見えにくかった」という問題に、いま最も頭を悩ませているのは、本社経営企画や財務・経理部門だ。 例えば経営会議があったとして、各事業部門の予実を報告した際、「数字が合わない」「財務リスクが見えない」ことが最も深刻な課題となっているのは、期末になるたびに「なぜ数字が見込み