「琉球民族」の先住地は、現在の沖縄県全域と鹿児島県の奄美群島であり、言語学的に琉球諸語と総称される言語の分布とほぼ一致する。歴史的には沖縄県は琉球王国の領域を踏襲しており、奄美群島は、尚徳王による制圧(1466年)から薩摩藩への割譲(1613年)まで琉球王国による支配を経験している。 1879年の琉球処分以降、職を求めて北海道・本州・四国・九州、いわゆる日本本土に移住する者も増加した。日清・日露戦争期の経済成長・工業化に伴い、男子は製鉄・製造業の中心地であり沖縄との定期航路の多かった大阪へ行くものが多く、女子は紡績工として大阪のほか、兵庫・和歌山・静岡などに出向いた[11]。以上のような経緯から大阪には沖縄に出自を持つ者が多く、1935年の時点で本土在住の沖縄出身者32,335人のうち、15,648人が大阪在住であった[12]。 現在でも大阪の大正区では沖縄出身者とその子孫が人口の約1/4