オープンソースがなければ、人工知能(AI)もない。この2つは、そのくらい近しい関係にある。ところが、既存のオープンソースライセンスは時代遅れなものになりつつある。例えば、「GPL(GNU一般公衆ライセンス)」や「Apache License」、「Mozilla Public License」などは、SaaSやクラウドサービスなどとはうまく噛み合わないし、AIとの相性の悪さはそれ以上だ。著作権法を基盤としているオープンソースのライセンスは、そもそもAIの大規模言語モデル(LLM)とは相性がよくない。 これは、単なる技術と法律が交錯する領域の、理論上の議論ではない。すでに法廷で争われている問題だ。 匿名の原告グループによるGitHubをめぐる訴訟で、原告側は、Microsoft、OpenAI、GitHubが、商用AIシステムであるOpenAIの「Codex」とGitHubの「Copilot」を