今回の自民党総裁選は、単に党の代表者の座をかけた戦いにとどまらない。次期衆院選で自民党が比較第1党になれば、新総裁が「内閣総理大臣」に指名される可能性が高まる。それだけに、各立候補予定者とその支持者たちに安易な妥協は許されない。 6日、国会内で開かれた領土や安全保障に関する勉強会には安倍晋三元首相と石破茂前政調会長がそろって出席した。外交・安保政策に関するスタンスが近い2人の連携の可能性を探る会合だったが、両氏への質疑応答が始まると、会場は一瞬のうちに凍りついた。 「石破先生はその時その時で発言を変えていないか。大局観があってのことか極めて疑問だ!」 安倍氏の側近、衛藤晟一参院議員が、集団的自衛権行使をめぐる石破氏の発言を聞くやいなや、激しくかみついた。 石破氏が靖国神社への参拝について「非常に微妙な問題だ。天皇陛下がご心配なさっていることがある」と持論のA級戦犯分祀論を匂わせた際も、安倍