「オーディエンスが増えれば競技者人口が増え、競技者人口が増えれば、競技全体のレベルは上がり、種目全体をとりまく状況は成熟する」。スポーツの世界の話でよく言われる話だが、これは芸能や外食産業にもあてはまる。さて、東京のラーメン店といえば、外食産業のなかでも最もポピュラーなジャンルであり、最も競争が激しい世界だ。博多系、横浜家系、二郎系……ファンの増加、嗜好の変化とともに味の系譜は多様性を増し、白濁したスープの奥底にはそれぞれの職人による文脈を跨いだ挑戦の成果、はたまた強者どもの夢が沈殿している。 そんな超激戦区・東京23区のラーメン店のなかで、定番といえるものは? タイムアウト東京編集部が年間200杯を食べ歩くラーメンハンターと協議した結果は以下の通りだ。もちろん、泣く泣く漏れた選もあれば、今後の定番というべき新潮流もある。読者の皆さんにも、TwitterやFacebookで定番セレクション
酒席の後のラーメンはどうしておいしいのだろうか。アルコール分解のために血糖値が下がっているから、体が塩分を求めるから、舌の感覚が麻痺して濃い味のものを食べたくなるから……どれも科学的には正解なのかもしれないが、「深夜営業の飲食店のなかで、ラーメン屋が最も幅が広く、ウマいから」というシンプルな理由もあるだろう。深夜の食事が多少体をいじめるとしても、否、だからこそ、食べる以上はおいしい一品で締めたいのだ。 今回は深夜営業のラーメン店を10店チョイスした。カロリーと快楽のバランスをとりながら、あなたの行動エリアの締めラーメンを楽しんでいただきたい。幸い、深夜のラーメン摂取は今のところ法律で禁じられていない 関連記事 『東京、ベストラーメン2022』
江沢民派の大勝利、胡錦濤は完全引退――。 中国の指導者の交代について、日本のメディアは一斉にこうした見方を報じていた。 と、書き出すと、お付き合いの長い日経ビジネスオンラインの読者の方々は次の台詞の予想がついているかもしれない。そう、私の意見はこれとは正反対。 「完全引退と、チャイナ・ナイン(9)をチャイナ・セブン(7)に持っていくことができたことこそが、胡錦濤の大勝利」。これが私の見解だ。 中国の中枢トップ「チャイナ・セブン」「チャイナ・ナイン」(どちらも、もともと今年出版した拙著における私の造語なのだが、最近はずいぶんと他の方にも使っていただけるようになったものだ)を見つめてきた、私の読み筋をご紹介しよう。なお、この話は『徹底予測 中国ビジネス2013』でも論じているので、興味がおありの方はご一覧いただきたい。 2012年11月15日、一中全会(第18回党大会第一次中央委員会全体会議)
消費者イノベーションを自社のアイデア源に加えるには、荒削りな試作品のなかに一般消費者のニーズの先取りを見出す洞察力が必要である。マスキングテープの事例から、それを解き明かす。 MITの学生が開発した未来の車とは 企業が消費者イノベーションのアイデアを採用しない理由の1つはそれが企業から見てオモチャに見えることだ、と本連載で指摘した。消費者が作ったものはものづくりのプロから見て粗ばかり目につき、とても製品化を真剣に考える気にはなれないのだと。 実際、こういうことがあった。大手自動車部品メーカーの人たちにYouTubeでMITの学生が自分で作った乗り物を乗り回している動画を見てもらった(興味のある方はlolriokart:dancing in the rainというタイトルの動画を見ていただきたい)。学生が画像の中で乗り回している乗り物はスーパーのショッピングカートに操縦用のハンドルと簡単なエ
大泉啓一郎(おおいずみ・けいいちろう) 日本総合研究所上席主任研究員。1963年大阪府生まれ、88年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了。三井銀総合研究所などを経て現職。研究分野は「アジアの人口変化と経済発展」と「アジアの都市化を巡る経済社会問題」。2007年に出版した『老いてゆくアジア』(中公新書、第29回発展途上国研究奨励賞受賞)で少子高齢化がアジアの成長に歯止めをかける可能性を指摘し、大きな反響を呼んだ。他に『消費するアジア』(中公新書)などの著書がある。講演で「新しい国づくりの契機だ」と呼び掛けるなど、高齢化対策を明るく前向きに語るので人気がある。論文一覧はこちら。(撮影:佐藤久) 大泉:鈴置さんの最近の記事「『日本病に罹った』とついに認めた韓国」はとても新鮮でした。「韓国社会が高齢化をようやく自分の問題として考え始めた」ということを報じた、実に象徴的な記事だったからです。さっそ
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