また憂鬱なアイコクの季節がめぐってきた。 05年の「反日デモ」以来か。もっとひどいことになりそうな気配もある。 ネットは言うまでもなく、新聞や雑誌は、連日、韓国たたきに熱くなっている(なぜか中国たたきは少ないね)。どっかの会社は韓国からのゴルフボールの輸入を停止したそうだ。会社のイメージ悪化が怖いと。つまり日本アイコク者の攻撃が怖いということだろう。 ところが8月20日、読売の夕刊を読んでいたら、なんと「愛国心」を批判し始めたので驚いた。 「愛国心―自分の名声を明るく輝かしいものにしたい野心を持った者が、たいまつを近づけると、じきに燃え出す可燃性の屑物。愛国者―部分の利害のほうが全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。政治家に手もなくだまされるお人好し。征服者のお先棒をかつぐ人」 「征服者のお先棒」とは侵略戦争の旗振りという意味だろう。ビアスの「悪魔の辞典」からの引用だ。なかなかいいこ