幕末の「禁門の変」(蛤御門(はまぐりごもん)の変)の舞台となった京都御苑の「蛤御門」(京都市上京区)の名前の由来を巡り、京都産業大特別客員研究員の長谷桂さん(38)が定説を覆す資料を見つけた。これまでは宝永の大火(1708年)の際に開門された様子を、焼けて口を開けるハマグリにたとえて命名されたとの説が有力だったが、更に以前から「蛤」が使われていた可能性があるという。【宮川佐知子】 蛤御門はもともと「新在家御門」などと呼ばれていた。開かずの門だったが、江戸時代の大火で逃げ惑う京の民を避難させるため開放されたと伝えられてきた。