6月半ばともなると、2次速報で1-3月期GDPの結果を聞かされても、過去のものの感はある。この間に、コロナ感染の収束、ウクライナ戦争の長期化、急速に進んだ円安と、大きな環境の変化があっただけに、なおさらだ。上方修正ではあるが、内容が悪く、設備投資は前期比でマイナスへと符号が変わり、押し上げは在庫が大幅に積み上がったことが理由だ。過去ではあるが、今後に尾を引きそうである。 ……… 設備投資は、実質で前期比-0.7%と下方修正となり、水準は1年前に逆戻りだ。遡れば、8年前の2014年1-3月期と同レベルと思うと、寂しい限りである。輸出は105兆円を回復して、最高水準にあるから、設備投資がもう少し高くても良さそうなのだが、輸出や消費の動きと逆行して減った。機械設備等は寄与度0.0だが、輸送用機械が-0.1になっていて、企業の建設投資もマイナスだったようだ。 今後については、鉱工業生産の予測が異様