四代目・柳亭痴楽(りゅうていちらく)の「綴(つづ)り方狂室」に「〓郵便ポストが赤いのも、電信柱が高いのも、みんな痴楽が悪いのヨ」という自虐ギャグがあった。 いまの国会論戦がそれだ。震災も、政争も、円高も、財政赤字も、みんな菅直人が悪いのヨである。野党も与党も「菅さえやめれば万事解決」の胸算用。菅の反論がまた、伏し目がちで言いわけがましい。 今は原発推進の国策を問い直す時だ。なのになぜ、大政党は原発リスクを正面から論じないのか。リスクを追及するのはなぜ、いつも共産党と社民党なのか。これはイデオロギーではなく、科学技術の問題ではないのか。そこを問いたい。 早い話が「ベトナム原発」問答だ。日本は昨秋、ベトナムから原発を2基受注した。菅のトップセールスだった。その菅が脱原発へ動いた。 先週20日の衆院予算委で、自民党が「危ない原発を輸出していいのか」と追及した。菅は経過説明の揚げ句、「エネルギー政