安倍首相は15日の参院予算委員会の集中審議で、自衛隊の後方支援など海外派遣を随時可能にする恒久法(一般法)について、「一般法か(その都度定める)特別措置法かといった形態も含めて検討する。与党とも十分に協議、連携したい」と述べ、制定に前向きな考えを示した。 自衛隊の海外派遣は、国連平和維持活動(PKO)への参加をのぞくと根拠法がないため、米同時テロを受けたテロ対策特別措置法(2001年成立)、イラク戦争後のイラク復興支援特別措置法(03年成立)といった形で時限立法を制定し、対応してきた。首相の発言は、国際協力のために自衛隊を柔軟に派遣する意向をにじませたものだ。自民党は野党時代の10年、恒久法の法案を衆院に提出したが、その後廃案となった。