エレクトロニクス事業の復活を目指してソニーが中期経営方針を発表した。その内容はCNETでも報道している通りであり、それは驚くほどのものではなく、むしろ「新しい方向性に欠ける」といった意見が出るほどに手堅いものとして受け取られ、その手堅さゆえに「ソニーらしさに欠ける」という印象を与え、株価は低迷することとなった。しかし、その手堅さとはどれほどのものなのだろうか。 驚きがなければソニーじゃない 中期経営方針の発表後、証券アナリストからは「テレビ事業への対策が十分に練られていない」といった、現行商品に対するアクションプランの軽さを指摘する一方、その内容を問わずにリストラのポジティブな影響を見越して「買い」とする証券会社もあったという(関連記事)。確かに、リストラをすればそれなりの効果が出るのは当たり前だが、多くの人は「ソニー」という企業に、あるいはそのブランドに、手堅さよりも「驚き」を求める傾向