自民党は党内8派閥すべてが勢力を大きく減らした。3人の派閥領袖が落選したり、小選挙区で敗れて比例代表でかろうじて復活当選するなど、野党となる自民党の各派は視界不良に陥っている。 福田政権まで4代続けて首相を輩出した最大派閥の町村派は、選挙前の衆院勢力63人を大きく減らし、当選者は24人だった。派閥会長の町村信孝前官房長官は選挙区で落選し、比例代表で辛くも復活。最大派閥として引き続き発言力を行使できるかは微妙だ。8派の中で最多の25人が当選したのは古賀派。劣勢の中で会長の古賀誠元幹事長ら17人が選挙区で自力当選した。とはいえ、選挙前の勢力の半数以下で、参院議員を含めると第3派閥のままだ。 津島派は会長の津島雄二元厚相が政界を引退し、衆院勢力は3分の1以下の14人にまで激減。23人の参院議員を加え第2派閥の座をかろうじて維持した。山崎派は会長の山崎拓元副総裁が落選し、衆院勢力も37人から16人