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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (339)

  • 三種の神器を統べるもの@『Works』87号(2008年04月) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    今ごろになってまたも終身雇用がどうたらこうたらという議論が燃え上がっているようですが、特に目新しいネタもほとんどなく、改めて書くだけの意欲も湧かないので、今から11年前にリクルートの『Works』という雑誌のインタビューで喋った内容がほぼ今でもそのまま使えそうなので、お蔵出ししておきます。 ちなみに、この『Works』87号、荻野進介さんが主導して「三種の神器とは何だったのか」という大特集を組み、こういうそうそうたるメンツで日型雇用システムについて論じています。このうち、私のインタビュー記事は32ページから34ページにかけて載っています。 はじめに 50年後の総括を 荻野進介(誌) 第1章 鏡・曲玉・剣の質と生成過程 終身雇用 日は終身雇用の国ではない/野村正實氏(東北大学大学院経済学研究科教授) 諸説の交通整理/荻野進介(誌) 終身雇用とは「組織との一体化」である/加護野忠男氏

    三種の神器を統べるもの@『Works』87号(2008年04月) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 日本型労働組合を考えるヒント(藤林敬三『労使関係と労使協議制』) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか、ネット上で時ならぬ労働組合論ブームが巻き起こっているようです。と言ってもその主たる土俵ははてなダイアリー(いわゆる増田)で、それに対する反論を地下さんが書いているという状況です。 https://anond.hatelabo.jp/20190504184608 (労働組合はもっと他にやることがあるだろ ) https://anond.hatelabo.jp/20190507164856 (労組の件、左翼は案の定会話不能状態) https://tikani-nemuru-m.hatenablog.com/entry/2019/05/09/021622 (なぜ労組は政治活動をしなくてはならないのか) この議論そのものはややつまらない政治対立図式にはめ込まれやすい構図になってしまっているのであえて加わるつもりはありませんが、日の労働組合というものがなぜ(1950年代まで、遅くとも1

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  • 第3号被保険者問題の経緯 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか『週刊ポスト』の記事がやたらにバズっているようですが、コメントを見ていると、この問題の長い経緯がほとんど理解されていないように見えるので、来の私の守備範囲ではないのですが、ごく簡単にまとめておきたいと思います。 https://www.moneypost.jp/531848 (働く女性の声を受け「無職の専業主婦」の年金半額案も検討される) 令和を迎え年金改悪の議論が始まっている。現在、夫の厚生年金に加入し、年金保険料を支払わずに基礎年金をもらうことができる「第3号被保険者」のは約870万人いる。 第3号については共稼ぎのや働く独身女性などから「保険料を負担せずに年金受給は不公平」という不満が根強くあり、政府は男女共同参画基計画で〈第3号被保険者を縮小していく〉と閣議決定し、国策としてたちからなんとかして保険料を徴収する作戦を進めている。 厚生年金の加入要件を広げることで仕

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  • 労働の文明史(2004年版) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『日の労働法政策』について、マシナリさんがこういうコメントをされていて、 http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-767.html (政策過程論の基書) ・・・というマクラからで大変恐縮なのですが、hamachan先生の『日の労働政策』第二版(?)を拝読…というより入手しました。いやまあこの厚さはまさに枕…などと失礼極まりないこといっている場合ではありませんで、2004年に発行された第一版(?)の倍以上のページ数となっておりまして、ハードカバーのためイメージ的には3倍近くの厚さではないかと感じます。それでいて第一版の4,800円(税別)に対して3,889円(税別)という大変お買い得なお値段でして、早速近所の書店で取り寄せして入手した次第です。 個人的には、第一版の冒頭で「労働法政策の序章という位置づけではなく,内容的には独立したエッセイと

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  • 外国人労働者問題の基本認識: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    入管法改正案が国会に提出された後もいろいろ問題が発生して議論がかまびすしいですが、こういうときこそ、外国人労働者問題の基認識を改めてきちんと考えておく必要があろうと思われます。 もう8年も前に『労働再審2 越境する労働と〈移民>』 (大月書店)所収の拙論の冒頭で書いた次の文章は、ややもすれば枝葉末節の議論にばかり迷い込みがちなこの問題を考える上で重要な視点だと、いまでも思っていますので、お蔵出ししておきたいと思います。 第1節 外国人労働者政策の質的困難性と日的特殊性 (1) 外国人労働者問題の質的困難性 外国人労働者問題に対する労使それぞれの利害構造をごく簡単にまとめれば次のようになろう。まず、国内経営者の立場からは、外国人労働者を導入することは労働市場における労働供給を増やし、売り手市場を緩和する効果があるので、望ましいことである。また導入した外国人労働者はできるだけ低い労務コ

    外国人労働者問題の基本認識: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/11/19
    労使関係のエアポケットとしての外国人労働者。
  • 元気ピンピンでも「老衰したから年金をくれ」の矛盾: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ちょうど2年前に、雑誌『エルダー』2016年10月号に寄稿した「養老保険と退職年金のはざま」は、改めて読み返してみると、なかなか鋭く議論を展開していたので、せっかくなのでお蔵出しします。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-2f66.html 養老保険と退職年金のはざま 過去十数年にわたって公的年金問題は国政の最重要課題であり続けてきました。そのなかには社会保険庁の「消えた年金問題」のような事務手続の不備にかかわる問題もありましたが、最大の焦点はもちろん人口の少子高齢化にともなって公的年金が将来にわたって持続可能なのかという点にあったことは周知の通りです。そしてこの問題をめぐってはそれこそ汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう)、山のような書物や論文、記事の類が積み上げられていますが、そもそもなぜ高齢者の割合が増えれば彼らに

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  • 大学の労働社会におけるレリバンスの違い: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なんだか、ネット上では大学に行くべきか行かざるべきかとかいうような話が盛り下がっているそうですが、教育と労働社会の鍵に関わるような話がかくも空疎なくだらないレベルに盛り下がるのは、やはり日社会のありようが濃厚に反映しているように思われます。 まずある時期までの先進社会の一般的な構造をごく単純化していえば、労働社会は専門職や管理職として指揮するもの(ディレクター)、その下で能力を認められて働くもの(スキルドワーカー)、その下で能力必要なく下働きをするもの(ノンスキルドワーカー)の三層からなり、それぞれに教育制度のどのレベルを卒業したかによって、高等教育卒、中等教育卒、初等教育卒のものが割り振られるという仕組みでした。日も戦前はこうでした。 日以外の諸国は現在に至るまでこの三層構造自体は質的に変わっていません。ただし、教育制度が全体として高等教育が拡大する方向に大きくシフトしました

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  • 上野千鶴子氏は反省のしどころを間違えているのでは? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    上野千鶴子氏が、弟子筋の北田暁大氏による厳しい批判に対して率直に反省したと話題のようですが、 https://synodos.jp/politics/19136 (脱成長派は優し気な仮面を被ったトランピアンである――上野千鶴子氏の「移民論」と日特殊性論の左派的転用) https://wan.or.jp/article/show/8029 (北田暁大さんへの応答 ちづこのブログNo.125) 正直言って、上野さんはより倫理主義的な方向に、つまりあえて言えば無責任に反省しやすい方向にのみ反省してしまった感があります。 私の理解するところ、北田氏による批判は、近年の松尾匡さんやブレイディみかこさんとの鼎談などとも共通の観点から、外国人労働者問題を素材にしつつ、上野氏のいわゆる日リベラル特有の「一見やさしさを装った「脱成長」の仮面の下には、根拠なき大衆蔑視と、世界社会における日の退潮を直視

    上野千鶴子氏は反省のしどころを間違えているのでは? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/08/19
    “上野氏は、北田氏の批判のもっとも本質的な批判であり傾聴すべき点をあえて耳に入れず、自らの過去の立論からして一番受け入れやすい点…一番もっともらしく語りやすい点でのみ受け入れて見せた”
  • 濱口桂一郎×渡辺輝人「労働時間改革をめぐる実務家と政策論者の視点」@『POSSE』第24号(2014年) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    濱口桂一郎×渡辺輝人「労働時間改革をめぐる実務家と政策論者の視点」@『POSSE』第24号(2014年) 濱口:先ほど学者対実務者の枠組みとおっしゃっていましたが、私は自分を純粋な学者とは思っていません。実際に労働法学者と呼ばれる方々のほとんどが行っているのは労働法解釈学であって、その方々の感覚の基的な土俵は渡辺さんと同じだと思います。私自身は、いま渡辺さんがおっしゃったようなもの(号では省略)が労働時間規制であるという発想自体に対して批判的な立場です。特に「1日8時間1週間40時間を超えたら残業代を払わなければならない」というのが日の労働時間規制だとする見解でくくれば、労働弁護士も経営法曹も労働法学者も同じ労働法サークルに属していて、そこに対して私が孤立的な立場に立っているという認識です。 日の労働時間規制は条文を素直に読めば物理的な時間を規制しているので、制度的にみれば実はヨー

    濱口桂一郎×渡辺輝人「労働時間改革をめぐる実務家と政策論者の視点」@『POSSE』第24号(2014年) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 産業競争力会議雇用・人材分科会有識者ヒアリング(2013年11月) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    あまりにもねじれにねじれ、枝葉末節ばかりに迷い込んでしまっている現下の議論の惨状を見るにつけ、5年前に官邸の産業競争力会議に呼ばれてしゃべった時の議事録なんぞを再読していると、こういう質の議論がいかにい雲散霧消してしまっているのかが嘆息されます。 労働時間規制の問題とは、来どのように論じるべきであり、そしてどのように論じるべきではないかを、自分ながら手際よく見事に整理している発言だと思うので、ここらでお蔵出し。 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/bunka/koyou_hearing/dai1/gijiyousi.pdf (濱口総括研究員) ・・・3つ目は、労働時間規制の問題。これも非常に多くの方々が誤解をしている。つまり、日の労働時間規制は極めて厳しいという誤った認識の下に、ここ10年、20年の法政策というのは、その厳しい労

    産業競争力会議雇用・人材分科会有識者ヒアリング(2013年11月) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • スティーブン・ヴォーゲル on 働き方改革 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    カリフォルニア大学バークレー校のスティーブン・ヴォーゲルさんは、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』のエズラ・ヴォーゲルさんの息子さんですが、ご自身も日政治経済の研究者として活躍されており、先日、東洋経済オンラインに「働き方改革は案外バカにできない成果を生む 少なくとも男女平等にようやく向かう」という文章を寄稿しています。 https://toyokeizai.net/articles/-/219903 目下、国会で審議されている働き方改革。が、審議は詳細な条項について集中しているため、大局を見失いがちだ。しかし、日には、露骨な性差別のような雇用システムにおける最悪の諸欠陥の一部を改善すると同時に、生産性を高めるというユニークなチャンスもある。 日がそうした「ウィンウィン」の成果に達するという保証はない。だが、それだけに日政治家や官僚、経営者、労働組合代表、労働者、そして国民も含めて

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    namawakari
    namawakari 2018/05/13
    重要論点。
  • UAゼンセン18組合が勤務間インターバルを獲得 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    大事なのは物理的労働時間の規制であって残業代じゃないと言い続けてもう10年以上経ちましたが、世の中には依然として残業代ゼロを声高に批判するばかりのゼニカネ至上主義者が絶えないようですが、とはいえ労働現場からは少しずつものごとの方向性を変えようという動きも着実に進んできているようで、ピョンヤン版じゃない『労働新聞』には、「18組合導入方向に 勤務間インターバル UAゼンセン」という記事が出ています。 https://www.rodo.co.jp/news/45021/ UAゼンセン(松浦昭彦会長)加盟の18組合が、今春闘(4月段階)で勤務間インターバル規制の導入に向け妥結したことが分かった。勤務と翌日の勤務の間に一定の休息時間を設けて労働時間に絶対的上限を設ける健康確保対策である。 時間が長い順に労組の名前を挙げると、「11時間」がイズミヤ労組、ウエルシアユニオン、イオン労連イオングローバル

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  • バラモン左翼@トマ・ピケティ: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    21世紀の資で日でも売れっ子になったトマ・ピケティのひと月ほど前の論文のタイトルが「Brahmin Left vs Merchant Right」。「バラモン左翼対商人右翼」ということですが、この「バラモン左翼」というセリフがとても気に入りました。 http://piketty.pse.ens.fr/files/Piketty2018.pdf Brahmin Left vs Merchant Right:  Rising Inequality & the Changing Structure of Political Conflict (Evidence from France, Britain and the US, 1948-2017) 冒頭の要約によると: Using post-electoral surveys from France, Britain and the US,

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  • ポピュリズムの労働市場的基礎 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例によってソーシャル・ヨーロッパ・ジャーナルから、カール・メリンとアンテレーズ・エナーソンの「ポピュリズムの労働市場的基礎」を。 https://www.socialeurope.eu/the-labour-market-basis-for-populism(The Labour Market Basis For Populism) All over the world, populist parties and movements are growing ever more strongly, and established parties appear to lack effective strategies to combat this. A newly-published report from Stockholm-based think tank Futurion confirm

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    namawakari
    namawakari 2018/04/18
    “政治家や多くの専門家は経済や仕事の重要性を過小評価し、移民問題を過大評価している。そしてそれがポピュリズムへの対応が間違ってきたことの理由なのだ。”
  • 菅沼隆,土田武史,岩永理恵,田中聡一郎編『戦後社会保障の証言』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    namawakari
    namawakari 2018/04/16
    “医療保険みたいな高尚なことを扱える人が福祉みたいな低俗な人間に足をすくわれるのはたまらないというのが、厚生省の文化にあった”
  • 外国人労働者受け入れが急展開? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    つい先日、『労基旬報』の3月25日号に「外国人労働政策の転換?」を寄稿したばっかりなのですが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/2018325-937f.html(「外国人労働政策の転換?」@『労基旬報』2018年3月25日号)(中身は下記) その話が急展開していて、もうほぼ結論らしきものが新聞に出ていて、 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018041101001492.html(外国人材に新たな在留資格検討 技能実習後、最長10年に) 政府は11日、外国人労働者の受け入れ拡大に向け、新たな在留資格を創設する方向で検討に入った。最長5年間の技能実習制度の修了者で一定の要件をクリアした人に限り、さらに最長5年間国内での就労を認める考えで、計10年間働けることになる。深刻化する人手不足

    外国人労働者受け入れが急展開? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/04/12
    “しかし、これはもう、言葉の上ではいかに否定しても、ほぼ移民政策そのものに近いですね。”
  • ジョブ型労働社会の崩壊? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    リクルートワークス研究所の中村天江さんと対談しました。 https://www.works-i.com/column/policy/1803_01/(メンバーシップ型・ジョブ型の「次」の模索が始まっている) 中村さんは、私にジョブ型論を展開して欲しかったようですが、その期待を裏切り(?)、いやその「ジョブ型」が、第4次産業革命によって崩れていくかも知れないよというお話をしました。 濱口 日では今、メンバーシップ型に問題があるのでジョブ型の要素を取り入れようという議論をしています。ですが、今の私のすごく大まかな状況認識は、これまで欧米で100年間にわたり確立してきたジョブ型の労働社会そのものが第4次産業革命で崩れつつあるかもしれないということです。欧米では新しい技術革新の中で労働の世界がどう変化していくのかに大きな関心が集まっています。・・・ ・・・しかし今の欧米は違う。欧米ではこれまで事

    ジョブ型労働社会の崩壊? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/03/08
    “ジョブ型雇用でなくともスポット的に人を使えば物事が回るのではないかという声が急激に浮上している。私はそれを「ジョブからタスクへ」と呼んでいます”
  • 神津里季生『神津式 労働問題のレッスン』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    現連合会長の神津里季生さんより『神津式 労働問題のレッスン』(毎日新聞出版)をお送りいただきました。ありがとうございます。 http://mainichibooks.com/books/social/post-528.html 右の書影にあるように、オビの文句は「働く人の苦しみと悩みを解決するために」とありますが、書はどうしても政治的な文脈の中で読まれ語られてしまうことはやむを得ないのでしょうね。 書の後ろ半分は、サンデー毎日に「暮らしの底上げ」というタイトルで連載されていたコラムで、もともとはそれを一冊にまとめるというものだったのでしょうが、昨年の解散総選挙の時の周知の騒ぎがあり、その時の詳しい事実関係を明らかにし、連合の(あるいは神津会長自身の)政治に対する考え方を示そうとする部分が100パージ余り書の前半を占めていて、おそらく読者の圧倒的大部分はそちらを熱心に読んで、またあれや

    神津里季生『神津式 労働問題のレッスン』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/02/21
    “安倍総理の融和的な労働政策や分配重視の傾向…私はうわべだけのものとは思っていない…自身がいわゆる社労族としての認識を強く持っておられ…連合と方向性のさほど違わない施策遂行はご本人の信念”
  • グローバル企業の労働組合は、グローバル化しているか? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    生活経済政策研究所の機関誌『生活経済政策』2月号が届きました。 http://www.seikatsuken.or.jp/monthly/ 特集は「2018年度政府予算の分析と課題」なんですが、そっちじゃない方の記事を紹介します。それは、 連載 グローバル化と労働[4] グローバル企業の労働組合は、グローバル化しているか?/首藤若菜 という見開き2頁ほどの短いエッセイです。でも、中身は濃いです。 冒頭いきなり「万国の労働者の団結は難しい」という台詞が出てきます。 海外にいくつもの工場や事業所を抱え、国内以上に国外でより多くの従業員を雇用している日系企業は数多くある。そうした企業の組合に、「海外事業所の従業員や組合と会ったり、情報交換したりしていますか」と尋ねてみても、怪訝な顔をされるばかりである。・・・ グローバル企業の社で働く労働者・労働組合と、その海外の工場や事業所の労働者とは、同じ

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  • ビットコインは未来の通貨に非ず - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ソーシャル・ヨーロッパ・マガジンに新年早々、ポール・デ・グラウウェの「ビットコインは未来の通貨に非ず」という大変興味深いエッセイが載っていました。デ・グラウウェはLSEの教授ですが、もとはベルギー人でルーバン大学の教授でした。 https://www.socialeurope.eu/bitcoin-not-currency-future (Bitcoin Is Not The Currency Of The Future) ヨーロッパでもビットコインバブルは猛威を振るっているようで、通貨の歴史を振り返りながら、それが未来の通貨であるどころか、むしろ金位制時代に逆戻りする古風な、あるいはむしろ野蛮な通貨であることを諄々と論じています。確かにビットコインは「マイニング」(採掘)されるという点でも、金位制に近いのかもしれません。 やや長いエッセイの、金融政策という観点から重要な数パラグラフを

    ビットコインは未来の通貨に非ず - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
    namawakari
    namawakari 2018/01/14
    “ビットコインの供給は漸近的に固定されているので、支払い手段としての一般的な利用は恒常的なデフレ(ネガティブなインフレ)をもたらす。”