冗談や皮肉が全く通じない人がいるが、彼らに必要なのは共感力であることがわかった。カナダ・カルガリー大学の心理学者、ペニー・ペックスマン教授のグループが子どもを対象に調査したところ、他人に共感する力がないと皮肉を理解することができず、共感力の高い子どもほど皮肉や風刺、嫌味を難なく理解できることが判明した。 そもそも小さな子どもには皮肉は通じず、大体6歳~8歳になると少しずつ理解できるようになるといわれている。しかし中には思春期になっても、どう考えても嫌味だとわかる言葉でも、その意味を理解できない子どももいて、「この差は何なんだ?」と気になった同教授らはその原因を探った。まず子どもによって皮肉を理解する能力に差があるのは、それぞれの共感力が問題なのでは⁈と仮説を立て実証を試みた。子どもには相手の視点からその発言の意味を探る能力があり、話し手の態度や気持ちを踏まえて皮肉を言っているのかどうか判断